キャッチコピー集です |
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作品を投稿してくださった方も、執筆を検討してくれた方も、お疲れ様です。 いよいよ平成最後の日を迎えるとともに、感想投稿期間となりました。 皆様が何を読むか考える手助けとして、キャッチコピー集をご用意いたします。 力作の数々をどうぞご堪能ください! ◇タイトル:童貞教師と不良JK、愛について語る。 ◆キャッチコピー:新時代の先生と生徒が語ること。 ~書き出し~ <1> 俺の母校である北海道立札幌中央高等学校は、道内でも有数の進学校である。 毎年、北大の合格者は一〇〇人を超え、東大や京大・国立医学部といったトップクラスの大学にも合格者を輩出している。 そんな母校の教壇に、俺は今立っていた。 「起立、礼!」 号令を担当する日直の声が教室に響き渡り、パタパタと四〇個の頭が行儀よく下げられていく。 ◇タイトル:俺の天敵ヒロインが金髪碧眼縦ロールの箱入り女王様な件 ◆キャッチコピー:マジカルカメラっ娘ミチは君の心にもきっといる ~書き出し~ 「えーーーい、ばくだんま! これでもくらえー!」 舌足らずな喋り方で、金髪碧眼幼女の加目羅(かめら)ミチが、爆弾魔にカメラを向けた。ミチの顔よりも大きなレンズが、日光を反射してキラリと光る。 ファインダー越しに見れば、爆弾魔の心臓には黒い靄がかかっている。黒い靄は『ニゴリ』。そのせいで男の心は『邪心―ジャシン―』と化しているのであった。 ――ぱしゃり。 ストロボが強い光を発し、一秒後。 ――ジー。 「うわぁぁぁぁ!」 ◇タイトル:学級委員長は見ているゾ ◆キャッチコピー:学級委員長にはお務めがあった。いじめ対策の切り札として導入された大変なお務めが ~書き出し~ 突然、スマホが鳴った。 夜の十時。 表示を見ると、意外な名前が表示されている。 ――葉山若葉(はやま わかば) 我がクラス、一年七組の学級委員長である。 高校に入学してから一ヶ月半。女同士とはいえ、彼女と仲がよいわけでもないし、同じグループに所属しているわけでもない。部活も一緒じゃないし、たまに遊ぶということもない。彼女が委員長でなければ電話番号すら登録していなかったと思われる程度の関係。 ◇タイトル:ラーメン一杯の召喚勇者 ◆キャッチコピー:雪山で凍えたときに食べる暖かいラーメン以上のお礼なんてないからな。 ~書き出し~ 冬山では奇妙な体験をすることがある。 突然の吹雪に巻き込まれて進むべき道を見失ったときに、暖かいラーメンの幻影が俺の前に現われた。そのラーメンに導かれて進むと、立ちはだかる崖へとたどり着いた。崖には洞穴が口を開いていた。 吹雪を避けるため、俺は洞窟の中へと入っていった。 「おかーさん、勇者様を召喚できたよ!」 ◇タイトル:バー『如月』の不思議な二人の常連客 ◆キャッチコピー:”勇者”が”魔王”を倒せば《新時代》が到来! 小学生でも知ってる常識だぞ! ~書き出し~ ――ここは世界の果て。 言わば選ばれた者にしか立ち入れないその場所で、二人の強者――”勇者”と”魔王”がぶつかり合った。 その戦いはあまりにも凄まじく、今まで誰にも砕けなかった両者の鎧が崩れ去った。 結果的に因縁の相手の素顔をこの時初めて拝んだ両者は、ほぼ同時に地面に倒れ込み、荒い息を吐き出した。 『はぁ……はぁ……はぁ……。どうやら……私の……負け……みたい……ね』 『ふ……ざけ……ない……でくれ……。まさか……アナタ……だったのかよ……。そうだと知ってれば……俺はアナタのことを……』 ◇タイトル:リョウと浪人と新時代アプリ ◆キャッチコピー:新時代には、取り残される者もいる。 ~書き出し~ 夕焼けに照らされた教室。今、そこは異空間のようだった。 あたしたちの目の前には、その姿は、ドラマとかで見た幕末の浪人って奴だろうか。 そいつは腰の刀を手にかけ、あたしたちを睨み付ける。そして浪人は叫んだ。 「礼は貴様の命だ!」 浪人は刀を抜くと、あたしの目の前にいるリョウに切りつけた。 ◇タイトル:新世界のタナトス ◆キャッチコピー:『僕の優しい死神が世界を席巻する』 ~書き出し~ 無音で一切の感覚がない暗闇が、世界を覆っていた。最初に意識に現れたのが、肌を刺すような寒さだった。次いで身体に絡んでくる冷たさの波が寄せては返す。舌に絡みつく塩の味。喉元に何かの液体が満たされてゆき、息が苦しくなる。我慢できずに上半身を起こした。 咳き込みながら、視界が徐々に回復していくのが認識できた。目の前にあるのは透明なケース。その下には水が溢れている。寒さから逃れようと、手をケースに押し当てる。ケースは上方にゆっくりとスライドした。 ◇タイトル:魔術師は踊る ◆キャッチコピー:魔術は新しい時代を作る。壊す。 ~書き出し~ ※この作品には流血表現が含まれています。※ 〇アサル朝9年3月27日 雲ひとつない空が広がっていた。太陽の光は旅人を刺すように強く降り注いでいて、空気はとても乾燥している。雨が降ってきそうな気配は全くない。草木がまだらに茂っているほかは、拳大の瓦礫が地面にごろごろしている。 二人の旅人は、傾斜の激しいナハル山をほとんど休息なしで走り続けていた。フード付きのマントを身にまとい、重そうなバックパックを背負い、腰には刃渡り70センチのサーベルを差している。 ◇タイトル:閉じ込めて、この世界 ◆キャッチコピー:君よ、美しくあってほしい ~書き出し~ トウキョウは桜の季節を迎えていた。昼の暖かな空気を感じるため、わたしは二階の窓から町の景色を眺めていた。 らんちたいむになったせいか、外は上機嫌の男性が大勢歩いている。しかし中には男装の令嬢や、袴の女性も見えるところから、女性進出の気配もあるのだと感じる。働く女性はとても美しい。わたしは、屋敷の外からはほとんど出ることがないから、うらやましくもあり、自分に映し出すと恥ずかしくもあり、複雑な気持ちになる。 ◇タイトル:いつかあのコンビニで ◆キャッチコピー:狂った世界で彼女を想う ~書き出し~ 昼間は警備のバイトをして、夜は大体、午後七時から午前一時までコンビニのシフトに入る。 それが俺の日常だった。 昼間も夜も両方とも働くことはまれで、あって一週間の内に一日、バイトの人手がなかったり、ごくまれに気が向いたとき、もしくは金がなかったりした時に、二日か三日あるかないか程度だ。 それぐらいのペースで働けば、生活費とパチンコ代くらいは稼ぐことが出来る。そんなバイト生活を続けて、三年目に入る。 ◇タイトル:スノウジョブ ~幕末女傑活劇~ ◆キャッチコピー:幕末女傑チャンバラ活劇! ~書き出し~ ※この作品にはグロテスクな表現や少々の性的な表現も含みます。 幕末。京都。冬。 そこは魔都であった。 尊王派佐幕派、攘夷派開国派の争いはいよいよ泥沼の様相を呈しており、夜半の暗殺は当たり前、最近では昼日中から各派閥の衝突が起きている。まさに血を見ない日はなかった。 夜半から降り出した雪は音もなく闇の中を落ちていく。地面に薄く積もった白の中に、点々と黒い染みが浮いていた。明かりを照らすと、それは鮮やかに朱に染まった血痕であった。 ◇タイトル:ニート市民ランナー、オリンピックを目指す ◆キャッチコピー:斑鳩大地さん、MGC出場が決まりました ~書き出し~ だらりと腕から力を抜き、筋肉の硬直しかけた肺に息を落とし込む。足はすでに鉛のように重く、何万回と着地したダメージを重ねて膝が悲鳴をあげていた。よくこれで走れているなと、自分の足ながら不思議に思う。 残暑と呼ぶにはあまりに殺人的な九月半ばの太陽は、容赦なく肌を焼き汗すらも蒸発させて水分を奪っていった。 視界が揺れるのは走りながら上体がぶれているからか、あるいは脱水症状によるものなのかも判然としなくなってきた頭が、かろうじて左端に30km地点の看板を捉えて反射的にGPSウォッチのラップを止める。 ◇タイトル:なまくびバースデー! ◆キャッチコピー:愛は岡野家を救う ~書き出し~ 朝起きたら生首になっていた! なにをいってるのかわからないと思うけど、私にもわかんねー。 目が覚めたら私の体がきれいさっぱり消えてて、頭だけになってたんだよ。ほんとに。 ベッドの上に私の生首がちょこんと乗ってる状況だ。 いったいぜんたい、どうしてこんなことになったのさ! ごくごくふつーの女子高生である私が、いきなり生首になっちゃうなんて、そんなことある? ◇タイトル:朝霧の少女 ◆キャッチコピー:彼女の姿は、あたかも朝霧のむこうに立つように朧げにしか見えない。 ~書き出し~ (一) 朝霧の中に、その少女は立っていた。 身にまとう衣裳は袖のない麻の簡素なものだが、腰にしめた紫色の布は絹らしい。日に焼けた肌は、かすかに汗ばんでいる。素足だった。長い黒髪をうなじのあたりでたばね、胸元に翡翠の勾玉を細紐にとおした首飾りをかけている。左の手首には、南の海の巻き貝でつくられた腕輪を着けていた。 年のころは、十四~五だろうか。かすかな吐息をつきながら、少女はつぶやくように言った。 ◇タイトル:令和 ◆キャッチコピー:神の言葉は相和して新たな時代を彩りぬ。 ~書き出し~ <愛しき日常> 「令」という字は、もともとは神様の言葉という意味、なのだそうだ。 ここから、「美しい」という意味と、「従うべき言葉」という意味が生じる。 たった今、隣を歩く同級生の妹が教えてくれた。 鳥居をくぐり石段を降りると、いつものように声を掛けられた。 「おはようございます、天野先輩!」 ◇タイトル:不安 ◆キャッチコピー:お酒を呑んだらほぼ書けない ~書き出し~ 苦しまなければそれで良い。 ボクのような者が一人くらいいても良いとおもう。 ボクは独り言のように考えた。 拳銃を握りしめた。冷たい、ボクの手が冷たいのか。 時計を見た。まだ、時間はある。 冷たい拳銃を握りしめると爺の引きつった顔を思い出す。 ◇タイトル:倉科くんはパワータイプ ◆キャッチコピー:おまえは自分が可愛いだけの臆病な偽善者だ。 ~書き出し~ キ●ガイ、ア●ペ、ガ●ジ、●沼、シ●ショー、ジンジ●ードクター。そういう蔑称で呼ばれる存在が僕らの学年にやって来たのは、ゴールデンウィークを一週間後に控えた四月の下旬のことだった。 倉科竜聖という名のその人物は、一見して僕らと同じ小学生には思えない外観をしていた。百八十センチを超えていそうな巨体を持ち、クスリをやっているおっさんのような、僕らの使う言葉でいうところの『ラリった』顔立ちをしている。 ◇タイトル:幼女探偵L おっぱいぱーいの謎 ◆キャッチコピー:幼女は叫ぶ「おっぱいぱーい!」と。 ~書き出し~ ●事件発生● 「おっぱいぱーい!」 突如奇声が放たれたのは変哲のないオフィスでだった。 音源は美魔女と評判のAさん。 三十代の色香を放ちながらも、まじめなプログラマーである。バグも少なくみなの信頼の厚いひとだ。 そんな彼女が、周囲の目を集めながらもそれを気にする風もなく、「おっぱいぱーい!」と楽しげに繰り返している。しばらくそれを繰り返すと、なにごともなかったかのように席に座り業務へともどる。 ◇タイトル:ただ失われる ◆キャッチコピー:これが新時代の|移動手段(ツバサ)だよ ~書き出し~ 人類は有史以来その版図を広げ続けてきた。 野山を越え、木々を切り開き、動物を殺し、時には同族すらも殺して。 そして地球上のあらゆる場所に現れるようになる。 しかし人類の欲望は地上を満たしただけでは収まらなかった。 いつでも誰もがどこへでもいけるようにと、移動速度の向上を図る。 地を駆け大地を横断する鉄道。 ◇タイトル:森のくさまん ◆キャッチコピー:新時代の、森の中から。 ~書き出し~ ※ホラーっちゃホラーだと思います※ ここはどこだろう? そのような、在り来たりとも言える文言から書き出さねばならないことを、恥ずかしくも思う。何故なら私はただ単に、森の中にて遭難しているに過ぎないからだ。そう、私はただ、自分が何者か分からず、なぜいつから自分が森の中に居るのか、そもそも如何して自身が森という概念を識別できているのかを知らないだけの、ただ一人の遭難者であったのだ。 |
GW企画運営 3019年04月30日 00時08分57秒 公開 ■この作品の著作権は GW企画運営 さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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