【跡地化】天翔けるカドリガの円光

Rev.02　枚数： 2 枚（ 420 文字）
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●○●○●○●　この作品は跡地化されました。　○●○●○●○
○●○●○●○　この作品は跡地化されました。　●○●○●○●
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○●○●○●○　この作品は跡地化されました。　●○●○●○●
kanegon

2022年05月01日 22時37分18秒 公開
■この作品の著作権は kanegon さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
作品は跡地化しました。
この作品については改稿してみたいと考えているため、カクヨム等の投稿サイトへの転載は考えていません。まあどうせ読みたいという人もいないだろうし。

キャッチコピー：タリバンに破壊された大仏を、玄奘三蔵法師は見ていた
作者コメント：ＧＷ企画開催おめでとうございます。
今回は新規参入を増やすためにシンプルなお題と短い字数というコンセプトらしいので、多くの作品が参加することを期待します。
とはいえ、一万字という制限がキツかったので盛り込めないネタも多かったです。企画が終わったら字数制限を考えない改稿をしてみようかとも思っています。
よろしくお願いします。

2022年05月22日 23時05分25秒
 作者レス
  • 本作品をお読みいただき、ありがとうございました。
    こちら共通レスとなります。
    大部分のレスは共通レスで済ませますので、個別レスではほとんど言うことは無くなりますので簡単に済ませます。

    テーマは青ということでラピスラズリ

    →今回青お題ということで、ラピスラズリとかフェルメールブルーとかを題材にした作品が出てきて、ネタが被っちゃうんじゃないかと思っていたのですが、ラピスラズリはちょっとありましたけど、杞憂でしたわ。

    多分前回『●ロライナの飛●』書かれた方と推察します。

    →中央アジアを舞台とした歴史題材、ということで、その時点で作者はバレるでしょうね。むしろステルスで自作を真似したような歴史物が出てきたら面白いと思います。まあ自作を真似するメリットは何もありませんが。
    なお、クロライナの飛雁は史実よりもフィクションに大きく寄った作品で、今回の天翔けるカドリガの円光は史実に寄ったという、割と両極端だったりします。

    盛り上がりがかける
    歴史に沿うことにこだわりすぎて地味
    サービス（戦闘シーンとか）盛った方がよかったかも

    →本質的問題として、玄奘を描いた日本語歴史小説ってほぼ無いんですよね。ゼロとは言わないけどほぼ無い。
    理由は、歴史に沿ったものにすると内容的にあまり盛り上がらない。かといってクロライナの飛雁のようにフィクションに寄ったものにするとなると、今度は西遊記との比較になってしまい、到底勝てないので無理となってしまう。
    本作品はあくまでも掌編一発ネタということで玄奘題材で描きました。
    戦闘シーンは良いですね。今回は字数の都合で描きようが無かったですが、最初のシーンでナルシエフが隙を見て逃げ出そうとしてズームルッドと揉み合いになるような場面があっても良かったかもしれません。

    どこまでが史実でどこからがフィクション

    →史実はどのへんかというと。
    ペルシアで疫病が流行した。
    当時のペルシア王がアルダフシール三世という少年王で、三連珠首飾りのコインを発行している。
    二人の学僧がダーサとセーナ（厳密にはアールヤダーサとアールヤセーナ）。
    玄奘のバーミヤン滞在が１５日。
    王がシール・バーミヤンと名乗る（厳密には王の個人名ではなく称号）。
    といったところです。一方フィクションは、
    ナルシエフ
    ズームルッド
    の二人の存在となります。

    普段見慣れない歴史上の単語が並び、ストーリーとしての起伏も乏しい序盤

    →序盤の部分の調整については一応考えはしました。羅爛城、摩訶僧祇部といった語を出すのは後回しにすることはできたと思います。が、作者コメントにも書いた通り、改稿を考えていて、どちらかというともっとラノベから離れた方向性になるであろうことを考えると、そういう小手先の調整はしない方がいいかなと思い、そのままとしました。
    ストーリーとしての起伏の乏しさについては自分でも対策を考えて、王から玄奘への二つの依頼という形でヒキを作ったのですが、それも不十分だったので何かもっと良い構成があるかどうか考えたいところです。

    文章の抑揚のない感じ

    →どちらかというと文字数制限に引っかかって骨子だけの無味乾燥な文章になった結果という形です。無駄を削って淡々とした文章というのは一つの理想形なのかもしれませんが、自分としてはもっと身のある文章で行きたいところではあります。

    聞きなれない単語が羅列される冒頭からとっつきづらさは感じ、入っていくのにかなり手間はかかったのですが、一度掴んでしまえばなんとかなった

    →そこはある程度ミチル企画参加者のレベルの高さを、良く言えば信頼していて、悪く言えば他人任せにした部分でした。冒頭に出てくるとっつきにくい単語は単にこの作品の雰囲気を醸し出すためのもので特に覚えなくても読み進めることができるものだということを判断してくれるだろう、というものです。

    感想数が少ない

    →それについては、おっしゃる通り冒頭のとっつきにくさが原因の部分はあると思います。が、それだけではなく、ジャンル自体に対する興味の無さとか、某作品の中で言っていた感想の書きにくさだとか、あと企画自体の感想数が全体的に少なくなっているかなという部分も影響していると思います。

    他国の歴史や文化にまで精通し、それを作品に落とし込める力量は賞賛に値します。

    →自分はさほど知識があるわけではないので、資料を調べて書いています。

    首飾りについた石を顔料にする異国の話

    →それは私も知りません。でも、どこかにありそうではありますよね。
    なお、ラピスラズリを顔料にする話なら、アニメのシルクロード少年ユートの中にも登場します。そちらは別に首飾りではありません。

    上限100枚の企画なら相対的に読みにくく感じていたかもしれませんが、上限25枚のこの企画では他の作品に比べて読み応えや満足感を得られたような気がします。

    →自分の目指すところは、ライトノベルがメインであるこの企画基準では難しめの文章なので、分量がもっと多くなれば読みにくさを感じるであろうということは、自分的にはこれでいいのかなという目安を得ることができました。ありがとうございます。

    紀元前2600年くらい

    →紀元前２６００年くらいということはウルのスタンダードのことだと思いますが、ウルとバーミヤンでは全く場所も違いますし、ウルのスタンダードは【モザイク】であって【顔料】とは全く別物です。

    バーミヤンの大仏の破壊

    →アフガニスタンではタリバンが勢力を盛り返して、ウクライナでは戦争が起きていて、という時世なので、戦争を題材に出すのにはなかなか神経を使う必要のある情勢になったものです。
    別の作品の感想に書いたことですが、キャラの生きざまはかっこよく描いたとしても、戦争そのものは美化しない方針でありたいとは思っていますし、本作品でも戦争の果ての破壊行為のむなしさを描いたつもりでした。



    あと余談ですが、今回の参考資料は、以下のとおりです。

    『大唐西域記』 平凡社東洋文庫
    『ペルシア帝国 』講談社現代新書
    『ゾロアスター教』講談社選書メチエ
    『文明・文化の交差点 (新アジア仏教史05中央アジア) 』佼成出版社
    『玄奘三蔵　西域・インド紀行（大唐大慈恩寺三蔵法師伝）』 講談社学術文庫
    『三蔵法師』中公文庫
    『イスラームの東・中華の西――七~八世紀の中央アジアを巡って』臨川書店

    他にも、今回の作品を書くために買った書籍が４冊ほどあるのですが、欲しい情報は書かれていませんでした。

    更に余談として。
    作中に「曹衣出水」という仏教美術用語が出てきます。
    これは、薄い衣を来て水から出て来ると、肌にぴったり貼りついたようになる、という表現技法です。いわゆるガンダーラ美術などの唐よりも古い時代の仏像では、この手法が使われているケースが多いようです。
    なので、博物館で仏像を見た時などに、曹衣出水というワードを覚えていると、ただ漠然と仏像を見るよりは楽しいかと思います。
    また、アニメを見てヒロインが水を浴びてワイシャツが肌に貼りつくシーンがあったりしたら、「曹衣出水だな」とか言えばちょっと意識高い風を装いながら状況を端的に表現できます。ので、曹衣出水というワードだけでも覚えておくと、ちょっと得かもです。

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2022年05月14日 23時49分07秒
 +40点
  • テーマは青ということでラピスラズリ。多分前回『●ロライナの飛●』書かれた方と推察します。

    しっかりした歴史資料を基に書かれた骨太のお話を堪能しました。
    もうねー、きれいに決まってて何も言うことないんですが、俺的には。
    とはいえ盛り上がりがかけるのは何ともかんとも。
    歴史に沿うことにこだわりすぎて地味なんですよね。
    サービス（戦闘シーンとか）盛った方がよかったかも。せっかくの玄奘法師ですしねぇ。

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Re: 2022年05月26日 19時39分55秒
  • 桝多部とあるさん感想ありがとうございました。

    今回は趣味に走った尖った作品が目立ったので、おっしゃる通り本作品は地味だったかと思います。

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2022年05月14日 17時21分21秒
 +30点
  • 　読みましたので感想を書かせていただきます。

    　誰もが知る三蔵法師の旅を題材にした歴史絵巻でした。
    　どこまでが史実でどこからがフィクションかはわかりませんが、リアリティを感じるには充分な情報量でした。
    　お話の結びは、昨今の時節を想起させて、なんとも無常感を感じました。
    　こういうの好きです。

    　私からはこんなところで。
    　執筆お疲れ様でした。

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Re: 2022年05月26日 19時40分21秒
  • へろりんさん感想ありがとうございました。

    なるべく史実寄りを目指した作品なので、リアリティを感じるという言葉はたいへんありがたいです。


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2022年05月14日 11時29分02秒
 +20点
  • 　執筆お疲れ様でした。読ませて頂いたので感想を残させて頂きます。


    　歴史ロマンを感じさせる作品でした。現在に繋がる遙か昔の事象を思うと、なんともいえない気分になる、最近あまり読んでいなかった歴史小説のそんな醍醐味をあらためて思い出させてくれる作品だったかと思います。
    　バーミヤンの仏像については名前とタリバンの悪行についてくらいしか知らなかったのですが、歴史的価値も本当に高かった、ということが御作を読んで分かった気がします。作品全体に作者様の歴史への造詣の深さが滲んでいて、教養小説としても楽しめたと思えますが、それだけでなく、天井画の完成に向けて三蔵法師とナルシエフが協力し、試行錯誤する様の書き方も巧みで、楽しんで読むことが出来ました。
    　ミチル企画でこんなガチものの歴史小説を読めたことに驚き喜び、やっぱりここは（良い意味で）闇鍋だなぁという印象を深くさせてもらった御作でしたが、序盤がかなり取っつきづらかったことが何よりも残念でした。
    　普段見慣れない歴史上の単語が並び、ストーリーとしての起伏も乏しい序盤は、率直に言って読み進めるのが大変でした。作者様の知識の深さは十分に伝わってくるのですが、ただお話としての面白さは残念ながら乏しい。天井画の完成に向けた話が始まると、三蔵達の前に立ちはだかる課題、解決したと思ったらまた立ちはだかる課題、と、話しとして面白くなってくるのですが、その盛り上がりに至るまでがなかなかに長い、御作ではそれが何よりも残念でした……まあ私が偉そうに言えるものでもないのですが。

    　作者様の歴史的知識と想像で描かれた三蔵視点のお話から、最後には作者様の視点から史実を語られるパートに入ります。個人的にはここが一番良いと感じました。この感想冒頭でも書きましたが、ロマン、誇らしいような、温かいような、そんな感情を覚えることが出来ました。
    　ああだこうだ雑文失礼しましたが、一個人の感想ですので適当に取捨選択して頂けると幸いです。では、またお会いいたしましょう。

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Re: 2022年05月26日 19時40分52秒
  • 赤木さん感想ありがとうございます。

    タリバンの幹部が「仏像は自ら恥じて自ら崩れたのだ」的なことを言っていたようなので、どこかで真似してみたいとか思っています。

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2022年05月14日 01時29分29秒
 +10点
  • 　読了しました。

    　ある意味物凄く尖った作品ですよねこれ。文章の抑揚のない感じとか大昔親父に付き合って読んだ歴史小説みたいに感じましたけど、もしかしたらこれって抑揚が「ない」んじゃなくて今の自分には感じ取れないっていうだけなのかもしれないと思いました。お子様にはまだ早い繊細な味付けなのかも？
    　それでもある程度小説を読み書きしている（と思いたい）人間なんで、お子様なりに「ああ上手に描かれているわ」というのは分かりました。

    　まずタスクがあって、それをクリアする為に周囲があっけにとられるような様々な工夫を繰り返し、失敗を繰り返しながら徐々に成功を手繰り寄せていく。その様子は周囲の人達にとっての、そして読者にとっての教訓となっていく。内容としては割合物語という奴の王道というか、古典的な構造をしているので、一度背景が呑み込めてしまえば割とすんなり飲み込めた感じがします。

    　（教養のないぼくにとっては）聞きなれない単語が羅列される冒頭からとっつきづらさは感じ、入っていくのにかなり手間はかかったのですが、一度掴んでしまえばなんとかなったのは結局文章が上手いんでしょうね。
    　そのとっつきづらさを理由に批判しようにも、描き方自体には問題がなさそうだし、かと言って楽しく読むのにはクリアすべき障壁があるし、でもその障壁の存在は自分の無教養さに由来するものだし……なんてごちゃごちゃ考えている内に読み終わるのが最後になっちゃいましたが、我慢して読んだらやっぱり普通に良く出来てました。
    　たぶん、最初の自分と同じような状況で読むこと自体挫折するか感想を書くことを敬遠する人がたくさんいて、だから感想数が少ないんだと思います。最終的にはどのくらい読まれるもんなんだろうか。どういう結果になるもんなんだろうか、この小説。残り23時間を切りましたが、興味深いです。

    　それでは結果発表を楽しみに待ちましょう。

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Re: 2022年05月26日 19時41分17秒
  • 粘膜王女三世さん感想ありがとうございます。

    本作品が感想を書きにくい作品であることは否定しようもありませんが、企画全体としてやや感想数は低調だったかなという感じもしました。


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2022年05月13日 01時53分39秒
 +30点
  • 　面白かったです。

    　他国の歴史や文化にまで精通し、それを作品に落とし込める力量は賞賛に値します。

    　特に序盤でキーアイテムとして出した首飾りをそのまま顔料にせず、工夫を加え、その技法がどういうものなのかまで触れられているところが素晴らしかったです。

    　甘味の少ない作品ですが、他の部分での味わいが深く、その分、個人的には楽しむことができました。＜感想数少ないなと思いつつ


    　拙い感想で申し訳ありませんが、私からはこんなところです。
    　なお、本感想は未熟なアマチュア作家が書いておりますので、内容をあまり鵜呑みにしないようご注意ください。


    　余談、首飾りについた石を顔料にする異国の話はどこかで読んだ気がしたのですが……調べても出てこなかったので記憶違いだったようです。

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Re: 2022年05月26日 19時41分42秒
  • Ｈｉｒｏさん感想ありがとうございます。

    特に企画の初期に簡易感想でほぼ制覇してくださったのは、今回の企画にとって大きかったと思います。

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2022年05月06日 20時11分55秒
 +20点
  • 作品を拝読しました。感想を記します。

    バーミヤンで壁画の青色の材料をどうするか？という物語でした。
    お題が『青』で、青の顔料について取り上げるアイディアはとても良かったと思います。
    ストーリーは「当初、原料として考えていた青ガラスが手に入らず、代わりのものを探す」という展開が興味深かったです。
    主人公ナルシエフは新しい材料を見つけるが、やってみると上手くいかない。そして、いろいろと試行錯誤していく。そんな姿に、だんだんと引き込まれていきました。
    文章も丁寧で、難しい単語が多かったので、読み応えがありました。
    上限100枚の企画なら相対的に読みにくく感じていたかもしれませんが、上限25枚のこの企画では他の作品に比べて読み応えや満足感を得られたような気がします。

    青の顔料について興味が湧いたので調べてみると、ラピスラズリを顔料に用いる手法は紀元前2600年くらいに登場し、一方、コバルト苦土毛礬を用いた青ガラスの製造法は紀元前1500年くらいの登場とのこと。時代的にはラピスラズリを用いる手法の方が歴史があるので、「青ガラスが手に入らず、困ってラピスラズリを用いる手法を考えた」という展開には少し違和感がありました。ただ、コバルト苦土毛礬はエジプト周辺でしか手に入らず、ラピスラズリはバーミヤン周辺でも手に入るようなので、地理的な状況については説得力がありました。実際、バーミヤンの壁画にはラピスラズリが使われているようですね。

    バーミヤンの大仏の破壊は、本当に残念ですね。
    現在進行中のウクライナ侵攻でも、歴史ある建物が壊されていると思うと、つくづく戦争は嫌なものだと思います。
    執筆お疲れ様でした。

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Re: 2022年05月26日 19時42分07秒
  • つとむューさん感想ありがとうございます。

    お題が青ということで最初に思いついたのがラピスラズリでした。で、この作品を完成させたら、余裕があったらもう一本くらい書こうかな、とか思っていたのですが、他に青お題の使い方が思いつかず、この作品も完成がギリギリになってしまいました。

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合計 6人 150点

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