【跡地化】部分的延命／Birthday Kid

Rev.08　枚数： 3 枚（ 840 文字）
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宮葉 ZxSGvD.cHU

2020年08月07日 08時29分50秒 公開
■この作品の著作権は 宮葉 ZxSGvD.cHU さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
◆キャッチコピー：
人形は「壊す」ものですか、「殺す」ものですか？

◆作者コメント：
冬が好きです。虫が出ないから。

/*
I did this to me
I did this to me
I wish it was your fault
But how could it be
I did this to me
*/

2021/09/01:跡地化しました。お読みいただいた皆様、ありがとうございました！

2020年08月23日 01時23分03秒
 作者レス
  • こちらも沢山の感想ありがとうございました！
    コメント返信もさせて頂きます。

    個人的には天国のほうがお気に入りなのですが、勿論こちらも誠心誠意心を込めて書きました。
    ですので皆様のご意見、非常に励みになります。そしてまだまだブラッシュアップ出来るのだという自信にも繋がりました。

    本当に本当に、ありがとうございます(*´ω｀*)

    P.S.めちゃくちゃ眠いので個別レスは起きたらします……。

    E-Mail pass
2020年08月22日 22時16分35秒
 +10点
  • はじめまして、たてばんと申します。

    人間は常に依存する生き物ですよね。
    春画にしろ漫画にしろダッチワイフにしろ。
    時代が進むにつれてリアリティを求め、今作のような未来が訪れそうな気がします。

    人間って強欲なので、いくらリアルに作っても最終的には人間に行き着くんですよね。
    同族を痛めつける快感は機械には作り出せません。
    リアルなチャイルズを作った先の矛先を見てみたいものです。

    以上が感想になります。
    勘違いがあったらすみません。
    では、失礼します。

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 13時36分28秒
  • 感想ありがとうございます。
    果たしてリアリティを追求したら人間ではないものにも感情を寄せられるのか。これは実際にテクノロジーが到達するまでは議論の的ですね。なってみないと分からない。

    今作は2039年に「機械が人間らしさを獲得するシンギュラリティ」が起きなかった世界線なので、より人間らしいチャイルズやアンドロイドを生むにはまだまだ時間がかかりそうです。

    なお本作では人間性の象徴は「嘘」としており、記号的再生では「葛藤」としております。
    そして今後もまた違ったものを答えの一つとして提示していくつもりです。果たして人間を人間たらしめている要素とは何なのか。ずっとずっと考え続けていきたいものです。

    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月22日 16時08分16秒
 +20点
  • 人間のｋｚと申します。拝読しましたので、コメントします。

    「記号的再生」と同じ作者でしょうか。もし違っていたらごめんなさい。こちらも良質なSFでした。
    近未来にありえそうな事象、それに関する考察、それらがリアルで、とても読み応えがありました。ミステリ的なアプローチで描かれた冒頭も雰囲気づくりに一役買っていますよね。短くまとまっていて、読みやすさもありました。
    ただ一方で、オチはあまり練られていないように私には感じました。
    問題提起が面白かっただけに、語り部の異常心理であっさりと片付けてしまったので、その点はもったいないように思えました。こういうタイプの話は、問題提起のあとに何か事件があって、問題をさらに追及した方が面白くなると思うんですよね。冒頭から雰囲気たっぷりだっただけに、オチを読んで「え、これで終わり？」となりました。何らかの事件があって山場を踏んで、その上で異常心理オチだったら感想が違ったかもしれません。冒頭がミステリーな感じだったので、SF的な殺人？事件でも起こして、語り部＝犯人とか、語り部＝真犯人みたいな筋立ての話を個人的には読んでみたいですね。

    感想は以上です。少しでも参考になれば幸いです。

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 13時33分00秒
  • 感想ありがとうございます。同一人物です！
    ミステリー色を強めるとすれば一つアイディアがあります。というか今思いつきました。
    冒頭、実験室にニュースを垂れ流します。「赤子の連続誘拐事件」とかそういうのを明示します。
    そして本物の赤子とチャイルズの違いを議論させた後、ラストで誘拐犯がナナミであると明かします。

    「頚椎の折れる音って再現が難しいんだな」
    とひとりごちて終わり……みたいな。でもこれだと個人的には「ベタ」に分類されてしまうので悩ましいところです。

    でもひねり過ぎて逆にアッサリしすぎに見えちゃうのも納得しております。なのでまだまだ改良の余地はあるものと感じております。

    貴重なご意見ありがとうございます！！

    E-Mail pass
2020年08月22日 11時15分53秒
 +20点
  • 桝多部とあると申します。拝読させていただきました。

    記号的再生の作者様と同じ作品でしょうか。同じ近未来ＳＦでも毛色がずいぶん違います。
    赤ちゃんアンドロイドは人権を持つのかというお話ですが、『故意に未成熟に作られたアンドロイド』というところに作者様のこだわりがありますね。
    とはいえ現実でこの小説のような事態が起きたらどうなるかというと『絶対アウト』というのが私の見解です。というのも、ここで参照になろうものとして現代日本で『法律で許された人工中絶の定義』というものがあるからです。
    人工中絶は妊娠後２１週までに行うと母体保護法という法律で決められています。この２１週までという定義は『外に出てすぐに死んでしまう上限』というのが理由だそうです。つまりは２１週までは『人間ではない』と定義されてるわけです。一方、赤ちゃんアンドロイドは『自立して動く』。この世界のアンドロイドは人間に準ずる権利を与えられていそうなのでそうなると赤ちゃんアンドロイドも『自立して動く以上大人型アンドロイドと同じ権利が与えられる』と考えることができます。

    とまぁ、ここは技術者が犯罪者と同じことしてるー、ではなく法律の方でどう解釈するべきかという切り口の方がふさわしかったんじゃないかなーというのが私の感想です。すげー文句言ってごめんなさい。

    それでは、ご縁があればまたお会いしましょう。


    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 13時28分35秒
  • 感想ありがとうございます。
    本作においては「成人アンドロイド（より高機能な知能を持つモデル）」の場合、人権を認めるという「事例」があるという段階にあります。

    つまりまだ明確なルールが定まっていない時代のお話です。新たなテクノロジーが出回り始めると往々にしてこのようなマルバツ問題が議論されます。これは認めるべきか否かみたいな。

    そうやってアンドロイドを今後どうやって扱っていくかを議論している真っ最中で、まさしく既存の法律を当てはめるべきかもまだあやふやな段階にあります。

    勿論、絶対アウトだろというご意見もごもっともです。ここからは個々人の哲学も加わってくるお話ですし、むしろそういう論争が生まれるのは作者としてとても嬉しいです。
    皆様のご意見を見るのが本当に楽しみなのです。

    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月21日 21時12分12秒
 +10点
  • 夏企画の執筆、お疲れ様でした。
    御作を拝読いたしましたので、感想を記したいと思います。

    ＞程よい壊れやすさが人間たる証拠だ。

    いやいや、すごい設定の作品ですね。
    いろいろと考えさせられました。


    ＞何故だろう。幼い命をこの手で支配できる時にこそ、僕は途方も無い快楽を味わえる。そのルーツはどこにあるのだろう。

    この部分を深く考えさせられる作品と感じました。
    意外と適用範囲の広い問題提起ではないかと思います。
    例えば、ドライバーとしてハンドルを握る時も、快楽ではないけど、
    みんなの命を預かっている感を抱く時があります。
    まあ、ドライバーの場合はどうにかしちゃうと自分も死んじゃうんですけど。
    幼い命の場合も、どうにかしちゃうと自分も精神的、社会的に死んじゃうので、
    やっぱりやらないですよね。
    ネットや現実で、女性や弱い人ばかり狙う人がいますが、
    そのルーツも、ここにあるような気がしました。


    ＞多数の批判と裁判の末、彼は無罪を勝ち取った。

    主人公の研究の経緯についてですが、
    「この裁判で無罪にならないような改良」ということで良いのでしょうか？
    例えば、投げ落とすのは所有者の自由とはいえ、
    落とされたチャイルズを見た他人が精神的苦痛を得たのであれば、有罪にできる――と。
    それならば、皮膚の損傷過程と表情の変遷をリアルにするよりも、
    血や嫌な匂いのする体液がどばっと吹き出すようにしておくのが早道のような気がします。
    ということで、個人的には、
    最初の設定と中盤からの展開の軸が、ちょっとずれていたような印象を抱きました。


    ＞四方からの火炎放射。

    お題消化のためとはいえ、火炎放射はちょっとやりすぎのような気もしました。
    実際の使用例にも、あまり当てはまらないんじゃないかと思います。


    テーマの『炎』は、火炎放射の炎、
    『癒し』は、チャイルズの癒し（両方の意味で）、
    『挑戦者』は、チャイルズをよりリアルにするための挑戦？、
    と感じました（違っていたらスイマセン）。

    以上、拙い感想ですが、よろしくお願いいたします。

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 13時23分26秒
  • 感想ありがとうございます。
    立場の弱い者をターゲットにする悲しいクリーチャーは、残念ながらネット上に数多くいる。それが何ともやるせないですね。

    軸のズレについては、非常に耳の痛いお話です。
    というのも当初は「加害者を優先した配慮」がチャイルズ改良の理由でした。
    人間への暴力を抑制するためにチャイルズへの攻撃を合法化する。しかし最低限リアリティが無ければ飽きて人間にまた矛先を向けてしまう、という筋書きです。

    しかし手直ししていた際に、「いやより人間っぽくしたら違法論調強まるのでは？」と考えた為、後から追記しました。
    そこが矛盾を生んでいますね。ここは書き加えるべきでは無かったかもしれません。

    火炎放射は一応「お家が火事になった時の実験」でした。映像のインパクトを優先しましたがやり過ぎでしたかね……。
    テーマの解釈はそれで正解です！　お見事！

    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月21日 19時29分08秒
 +30点
  • 　執筆おつかれさまです、燕小太郎と申します。
    『部分的延命／Birthday Kid』読みましたので、感想を残したいと思います。

    ＜一通り読んでの第一印象＞
    　とてもうまいと思います。
    　でも、暗いんだよなあ……。

    ＜良かった点＞
    　技術的な側面から見て非常に巧みに作られていると思います。
    　例えば、冒頭、赤ん坊五人の転落死というショッキングな始まり方をします。掴みとしてはかなり強いものでしょう。
    　一方、その犯人は何故か無罪になるという。この謎も、次へ読ませるための力になっています。多少グロいことを除けば、理想的な冒頭と言えるでしょう。

    　そして、結末では主人公もまた合法的な暴力に身を置いていることが明らかになる。大きな驚きのある結末で、読後の印象も強いものになっているのではないかと思います。独特な世界観で読ませる中盤と合わせて、短いながらも非常に読み応えのあるお話でした。

    ＜気になった点＞
    『良悪』ではなく『好き嫌い』が別れそうだと感じました。
    　人の形をした『モノ』だからと壊し、モノだからと無罪にする社会。そして主人公もまた、そうした暴力の魅力に取りつかれた一人であることが明らかになる。
    　おそらく自分同様、こんな社会もキャラクターも嫌だと思う人が多いと思います。畢竟、キャラクターも世界観も好きにはなれない。上手いのはわかるのですが。
    　何とも言えない読後感は、『優れていること』がイコール『面白いこと』ではないことの証左なのかなと思います・

    ＜より良くするための提案＞
    　とはいえ、この暗い魅力が今作の良さでもあります。半端に一般的な面白さを組み込むよりも、一点突破したほうが良いのかなと思います。
    　であるならば、『強調』という方法があります。主人公南波のヤバい感じをより強く印象付けましょう。
    　例えば、北斗に子供がいるだけで印象が大きく変わるはず。子供に会いたいからとウキウキしながら家路につく北斗を見送った後、その子供と似た年頃のチャイルズを殺している。一般的な感性を持つ北斗と、正反対の南波を対比させることで、より南波の『ヤバさ』のようなものが強く印象付けられると考えます。
    　最後にふとチャイルズでは我慢できなくなり、本物をイメージしたとき友人の子供のことを思い出せば、ゾクリとするような読後感を残すことも可能かと思います。

    ＜最後に＞
    　構成にハッキリとした意図が感じられ、非常に高い執筆技術を感じました。短編部門狙いではあるのでしょうが、余った6枚分でさらなるブラッシュアップがあったらと思うと、少し惜しいなとも感じました。

    　拙い感想ですが、少しでも参考になる部分があれば幸いです。


    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 13時15分22秒
  • 感想ありがとうございます。
    ここでも「暗い（直球）」のクリティカルヒット！
    アババーッ！　宮葉＝サンはしめやかに爆発四散！

    冒頭の掴みにはかなりこだわりました。「一体なぜ？」はウミガメのスープのパロディです。
    初期案では赤ちゃんフライアウェイの設定が無く、いきなりチャイルズの落下実験から始める構想でした。フライアウェイ入れて良かったです。

    「好き嫌いが分かれる」のはもうどうしようもないですね……以前他の方にも言及されました。我が道を行きハマる人はハマる方向性を極めるのも良いんじゃね？　って。

    あと今気づいたのですが、南波って書くとどう見ても「なんば」って読んじゃいますね。南海だと「なんかい」だし。でも北灯との対比をしたかったのでこれがベストなのかな？

    そして「生の赤ちゃんにターゲットを移す」アイディア、お見事です！
    実は結末はもう一つ考えていました。ナナミはチャイルズと本物の赤子の見分けがつかなくなり、最終的にチャイルズのつもりで首折ったら赤黒い血が溢れ出た、ってオチでした。
    ただこれだと中盤から終盤か間延びしちゃうのでボツにしました。

    しかしボツ案よりも更に自然で味わい深いアイディアです。ホクト君を有効活用すれば良かったんですねぇ。キャラに興味を持たなさ過ぎた……。

    枚数は全然意識していなかったのですが、確かにもっとブラッシュアップは出来たはずです。猛省っ……！

    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月16日 13時32分29秒
 +20点
  • 　赤城と申します。読ませて頂いたので感想をば。

    　ＳＦを上手く書ける人は本当に凄いと思います。未来を描写する確かな教養、科学技術の果てで人間がどう感じ、どう思考するかを描写する想像力…今現在の感情、思考すら十分に表現できない私から見れば、作者様のような方は本当に羨ましいです。

    　アンドロイドが実用化された近未来で自分の破壊欲求、幼児嗜虐の性癖を持った主人公を描写した作品でした。内容はエグいし、主人公の異常性には怖気が走るし、決して後味は良くないんですが、それでも終わりまで一気に読んじゃうパワーに満ちた作品だったと思います。作者様の知識、描写力が読み進める原動力となってたんだと思います。
    　人間と機械の境界、古今様々なＳＦ（寡読の私が偉そうに言えるもんでもないですが･･･）で論じられてきたことですが、御作はそれを主人公達の幼児嗜虐という領域へ広げた点で斬新さがあったと思います。

    　あんまり参考にならないかと思いますが、感想としては以上とさせて頂きます。主人公の異常性、その割にぐいぐいと読ませる文章に軽く圧倒されちゃったせいで、あまり上手く言葉に出来ないと言いますか･･･
    　次にお目見えするときは、私の方がもう少し上手く表現出来るようになりたいものです。ではでは。

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 13時03分55秒
  • 感想ありがとうございます。
    作者は幼児嗜虐の趣味はない事をここに強く宣言いたします。二次元の性癖なら割と濃厚な嗜虐趣味ありますが、三次元では痛いこと嫌だもん！

    別のコメントでも言及しましたが、「誰にでも読みやすいSF」を目指しているので、一気に読めちゃうというのはとても嬉しいです。

    人間と機械の境界については、多分僕が生きている間は突破出来ないと思っております。人種間の断絶すら解決できない奴が人間一人作れるわけないよね、と思っています。21世紀だぞいつまで言い争いしてんだ。

    それと「うまく言葉に出来てない」というお言葉に対しては、いえいえお気持ち強く強く感じ取っております！
    そんなにもインパクトを与えられるとは、感無量です……！
    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月15日 14時04分10秒
 +20点
  • 　こんにちは、瀬海と申します。
    　拝読いたしましたので、つらつらと感想をば。


    　いきなりで恐縮ですが、テーマの消化という観点から見てみますと

    「炎」……火炎放射

    「癒し」……「医療器具」としてのアンドロイド

    「挑戦者」……研究者としての挑戦

    　……みたいな感じになるのでしょうか。読んでいる最中は意識することがないほど綺麗に溶け込んでいたと思います。テーマとも絡んでいて無理がない。「そういえば」と後から確認してみて気付くレベルでした。お見事です。

    　人間とアンドロイドを隔てるものは何なのか。（自分はあまり好きくないのですが）マルクス・ガブリエルという人が言うことには「人工知能は人間になり得ない」だそうです。内部的にデータの集積である以上、その本質は書類の山と何ら相違ない。書類に対してその手の感情を抱く人はいないだろう……という具合に。要するに人間味＝リアリティが欠けているんですね。読んでいてそれを思い出しました。
    　今回はプロト・チャイルドなるアンドロイドがモチーフになっていますので、様態的な意味では人工知能とだいぶ違ってくるとは思うんですけれど。テーマについて大げさな読解をすると「人間の条件って何ぞや」ってことになるんでしょうか。そこに主人公の暗い欲望も関わってくる、何だか哲学的な話にもなっていると感じました。

    　以上のようにショートショートとしては完成されている一方、物語的な力は控えめにも思います（自分が言えた話ではない）。言ってしまえば展開がないんですが、そのためにこの分量・形式になっていることも考えると特に直す部分ではないでしょう。
    　やっぱり完成しちゃってます。……上で「一方」とか書きましたが、表裏一体ですね。過不足なく描き切っているように感じられるからこそ、これ以上の展開が想像できない。それが御作の美点であり、弱点でもあるように思われます。

    　ですから今作を読んで感じた不満点を挙げるとしたら、作者さん本人への「長いのも書いて」という点に尽きます。これはこれで好きなんですが、「物語」を求めているとどうしても足りない、飛び抜けない。「良かった」にはなるけれど「面白かった」にはなり辛い……自分のこと棚に上げて好き勝手言ってますけど、今回の評価はそういう感じでよろしくお願いします。長いの書いて。

    　そんなところで、自分からの感想は以上です。
    （自分は不参加だけど）引き続き、企画を楽しみましょう！

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 12時57分45秒
  • 感想ありがとうございます。
    テーマに関しては大正解です！

    マルクス・ガブリエルの意見には僕もあまり賛同出来ませんね……確かに書類の山に人間性を見出すのは難しいですが、人工知能はより複合的な存在ですからね。
    媒体は紙でなく機械であり、機械は呼吸（排熱）を行いますから、もう少し生物的な要素を見いだせます。
    また人工知能が肉体を得たら更に考えも変わるでしょう。事実、ソフトバンクのペッパー君は結構な人が可愛がっていましたし。あの子も知能としてはGoogleアシスタントやAlexaと変わらないですが、それらしい肉体があるだけで印象は大きく変わります。

    物語としての起伏がここでも立ちはだかります。僕の一番の課題ですね。エンタメ性。
    「長いの書いて」とのことですが、僕には無理だ……長編難しい……(´；ω；｀)

    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月13日 23時39分49秒
 +30点
  • 『部分的延命／Birthday Kid』拝読しました。

    ※以下ネタバレがあります。

    ・実に良かったですねぇ～。
    　この枚数で、これほど完成度の高い物語を作れる技量には感服します。
    　衝撃的でミステリアスな冒頭の記述から始まり、チャイルズというＳＦ的ギミック、アンドロイドを殺すことは殺人なのか？という社会的な問いかけ、そしてゾッとするようなラストと、各場面に引き込まれるものがありました。
    　実際に人間に近いアンドロイドが作られたら、本作のような問題が発生しそうだなと考えさせられました。
    　作者さんの思慮深さと、ＳＦ作品に対するこだわりが感じられます。
    　ホラー的なラストも、個人的に好きなものでした。
    　文章のレベルも非常に高く、語彙が豊富なうえに読みやすく、テンポよく読み進めることが出来ました。

    ・難癖レベルではあるのですが、ラストでナナミの性癖が明かされてから、物語が終わるまでの記述が、少し長いように感じました。
    　衝撃的なオチであるだけに、できるだけ短くスパッと終わるように書いた方が、より効果的なのではないかなと思います。

    ・この枚数で、ＳＦ作品としてもホラー作品としても、満足度の高い良作でした。

    　感想は以上です。指摘点が私自身の作品にブーメランになっていたらごめんなさい。
    　執筆お疲れさまでした。

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 12時52分49秒
  • 感想ありがとうございます。
    人間みたいなアンドロイド、生きている間に見てみたいものです。

    語彙が豊富……ほんとですか！？　語彙力の無さに嘆き悲しむ夜はもう終わるのか！？

    結末が間延びしているというご指摘、非常に参考になります。いつも着地点を決めてから逆算して書いていくアプローチを使うのですが、今回どうやって着地するかで少し悩みました。
    短く切り捨てるのも確かに効果的ですね。じわじわ来る方を選びましたが、よりスプラッターに振るのならそちらのほうがインパクトありそうです。

    ホラーもスプラッターも苦手なのですが、何でこんな話書いたんだろう……貴重なご意見感謝します。
    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月11日 13時30分21秒
  • 読ませていただきました。
    思わずゾクリとしてしまう、よい狂気を孕んだSFでした。

    論理的には「壊す」であっても形が人であればついつい「殺す」を想像してしまうのは人のサガ。
    ロボット犬をバランサー実験のために蹴飛ばしたら非難殺到して平謝りしたのはグーグルでしたっけ？
    ナナミがまだ「殺す」の方に振り切れていないところがまた物哀しい。
    最後の、ホクトの事を考えつつチャイルズを破壊するシーンはもう少しリアルに描写しても良かったのでは無いかと思います。そのリアルさもテーマのうちなのですし。

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 12時47分52秒
  • 感想ありがとうございます。
    ロボット犬は「スポット」ですね、グーグルが買収した子です。これもかなりの議論を呼びましたね……。
    囲碁の世界チャンピオンを撃破したアルファGO君も、ネット上では「This」ではなく「She」などと呼ばれていた、というお話もあります。

    西洋的思想ではモノはモノ、人は人という区別がはっきりしていて、東洋的思想のほうが何にでも命を見出している感があるって考えが多かったのですが、技術の進歩により段々人とモノの境界があやふやになってきているのかも？

    もう少しリアルにですか、なるほど……グロいの苦手なのでこれが精一杯でした……。
    首の折れる音をどうするかで三日くらい悩みました。

    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
2020年08月10日 22時32分35秒
 +30点
  • 拝読いたしました。面白かったです。
    いやほんとに非の打ちどころがないというか。タイトルの似通っているもう一方も御作者様の作品とお見受けしますが、両方ともレベルが高い高い。衝撃的で不可解な冒頭で巧みに読者を惹きつけている。安定した面白さで、心地よく読み進めることが出来ました。書籍として出しても通用すると思いました。

    赤子を壊し続ける職務に就く主人公の、冷静な仮面の下の狂気。こんな仕事してたら誰だって気が狂いそうですが、それでも続けられているということは、やっぱり頭がおかしくなっているわけですな。こんな発狂率１００％のブラック仕事を産んでしまった世界は狂ってますな。

    赤子を破壊したい衝動を持つ人々に、リアルな赤子ロボットを供給する……。
    なすべきはそんな衝動を持つ人を出さないような社会にすることなのに、そこに関してはノータッチ。
    癌を放置して症状を抑える薬のみを処方するような、紛れもない延命処置ですね。
    とはいえそのようなことは現実にも往々にして起こっていることであって。『眠くならない風邪薬』が好例ですよね。風邪をひいたときは十分休息することが一番なのに、それが出来ないからこんなアクロバティックな代物がもてはやされるわけです。社会だとか環境だとかが変えられないから、目先の痛みを紛らわすのみとなっている。

    深く考えさせられる良い作品でした。
    執筆お疲れさまでした！

    E-Mail pass
Re: 2020年08月23日 12時42分00秒
  • 感想ありがとうございます。
    書籍としても通用する……マジですか！？　印税生活ウハウハ引きこもりライフとか出来ますかね！？

    ブラック企業なんですかねぇ。そうかもしれません。でもお給料良さそう。あと身内が肯定派か否定派かでも変わりそうですね。

    風邪薬のお話は盲点でした。まさしく同じ事ですね。素晴らしい着眼点です！
    暴力そのものを抑制する事を諦め、簡易的なサンドバッグを与える社会。まるでどっかのツイッターみたいですね。悲しいのはネット上の場合、所有権すらない赤の他人を勝手にサンドバッグに仕立て上げる愚かさにありますが……。

    お読みいただきありがとうございました！

    E-Mail pass
合計 10人 190点

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