キャッチコピー集 |
Rev.01 枚数: 8 枚( 2,971 文字) |
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こんばんは、夏企画主催のミチルです。 『ゲーム』『神』『ひよこ』とちょっと異色なお題でしたが、執筆に挑戦した皆様に感謝申し上げます! 作品を投稿できた方も、惜しくも間に合わなかった方も、感想投稿期間をお楽しみください♪ 運営からは、ささやかながらキャッチコピー集をご用意いたします。 どの作品を読むのか参考になると幸いです☆ 以下、キャッチコピー集です! ◇タイトル:愛の惨禍 ◆キャッチコピー:どうか、もう少しだけ、愛の賛歌を。 ~書き出し~ 【若干グロ描写あり】 苦しかった。 お前と戦っていた時の方が、今より、ずっと。 ▽ 「愛は寛容であり、愛は情深い。また、ねたむことをしない。愛は高ぶらない、誇らない、 不作法をしない、自分の利益を求めない、いらだたない、恨みをいだかない。 不義を喜ばないで真理を喜ぶ。 そして、すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてを耐える。」 穏やかな朝の陽ざしに包まれた教会に、落ち着いた低音が響く。 ◇タイトル:コカトリス ◆キャッチコピー:拾ってはいけない。捨ててもいけない。 ~書き出し~ 1 〇 自動車の窓を流れる景色は山林の闇色を増していた。街灯一つない山道の不気味さは、ここが文明から隔絶された僻地であることを思い知らせる。 生えているのはクヌギだろうかコナラだろうか。ハンドルを握る鳥飼は、幼い頃田舎の山奥で捕ったカブトムシのことを思い出していた。 父の拳ほどもある立派な個体で、祖母の家に帰省している間中、鳥飼はそいつを酷く可愛がっていたものだった。しかしある日朝起きた鳥飼が虫篭を見ると、カブトムシは体の中央から真っ二つになって死んでいた。 ◇タイトル:誰がための許し ◆キャッチコピー:たかが空き缶を投げ捨てただけ ~書き出し~ 【0/13】プロローグ 気づけばアタシはそこにいた。 状況が把握できず周囲を見渡すと、おなじようにハダカの女が他に四人いる。 生まれたてのヒヨコのように、殻の内側に鎮座した女たち。 その姿は似たり寄ったりで、ハダカを隠すように自身を抱いていた。 それでいてなにも言わず、疑り深い視線で周囲を観察している。 「おめでとう、そしてこんにちは。 ゲームの準備は整ったようだね」 楽しげな声に視線が集中する。 そこには幼い姿の少女が立っていた。 ◇タイトル:失われた資料と記憶に残る感情 ◆キャッチコピー:資料がないと彼女は叫び、ネットにない情報を俺達は探す。 ~書き出し~ 「あーっ、見つからないー! 資料どこー!?」 年々日差しの強さが増していく都内の七月上旬。 図書室のドアに手を掛けた俺こと、高校二年生の江西淳(えにし じゅん)は悲鳴のような声に渋い顔で動きを止めた。 じんわりと額に汗が滲み、周囲を見渡すと他の文芸部員達が、「お前が入れ。お前担当だ」という視線を向けて来る。 これは逃げられないな……と俺は、がっくりと肩を落とし、呟いた。 「暑さにやられただけなら、いっそ救いなんだけどなぁ……」 しかし、そうはいかないのが世の中というもので。 ◇タイトル:俺は召喚剣士、魔王相手にどう戦うの? ◆キャッチコピー:骸骨どもよ、地獄への土産に本物の薩摩示現流を見せてやる。 ~書き出し~ 退屈な西洋史の授業中だった。エアコンの単調な送風音に眠気を誘われ、ほとんどの生徒が午睡を楽しんでいた。 窓の外では、紺碧の大空を巨大な入道雲が悠然と遮り始めている。放課後にはゲリラ豪雨があるかもしれない。校庭の木々は風に揺らぎ、強烈な陽光をうけて緑が鮮やかにきらめいている。 遠くで桜島の噴火する音が聞こえた。あと十五分か二十分したら火山砂が降ってくるだろう。 俺の名は、薩摩隼人(さつま はやと)。鹿児島県の高校に通っている。二年生だ。剣道部で副将を務めている。来年の主将候補、ということになるらしい。 ◇タイトル:名駅狂騒曲 ◆キャッチコピー:この先何が起こるかなど、誰にも分からない。神様にも。 ~書き出し~ 名古屋駅お馴染みの待ち合わせ場所である「金時計」の前に立ちながら、平塚有佳子(あかね)は髪の先を左手で、スマートフォンを右手で弄っていた。傍らにはキャリーバッグ。一緒に旅行へ行くため、高校の友人と待ち合わせ中なのだった。 しかし、約束の時間を過ぎても友人はやってくる気配がない。そもそも誘ってきたのは友人の方で、なのに遅れるとはどういう了見だ、という気持ちがないわけではなかったが、 「……それにしても遅いな」 怪訝そうな表情で有佳子は呟く。 待ち合わせの時刻から十五分は経過していた。 ◇タイトル:ひよこダービー ◆キャッチコピー:奇跡を起こす黄色い翼。 ~書き出し~ 場面1◆プロローグ ピヨトリアと呼ばれる世界がある。 古来よりピヨトリアでは、魔物と呼ばれる存在が人類種の脅威として立ちはだかっていた。 人類種は武器を振るい、魔術を駆使し、技を磨きつつもそれら脅威に立ち向かっていった。 しかし、魔法を扱う魔物に対し、人類の力はどれも小さく、到底太刀打ちできる状況にはなかった。 ――このままでは魔物で世界が満たされてしまう。 危機感を覚えたひと柱の神が、人類種にひとつの知恵を授けた。 それは魔物を仲間とし、その力を利用することである。 ◇タイトル:デス・カルボナーラ ~死のカルボナーラ~ ◆キャッチコピー:僕たちはうなづいています。 ~書き出し~ ※残酷な描写が多少あります。 鰻(ウナギ)たちは、皆うなづいてしまっていた。 その所為で、水槽には全体的にガッカリな雰囲気が漂っており、だが当然、それなりには皆ハッピーでもあった。 この『うなづく』とは、鰻の世界に存在する、ある種の心理的・生理的状態である。これがどういった状態かを、人間が理解できる言葉に表すことは、しかし、まず不可能であろうね。 〇 昼の12時は、昼食の時間。 水槽にいる鰻たちは、今日も、餌を食べている。 ◇タイトル:赤いヒヨコと緑(グリーン)な少女 ◆キャッチコピー:赤いヒヨコと緑(グリーン)な少女 ~書き出し~ ■第一章 #第一話 ##1 放課後、ランドセルを背負う凪砂(なぎさ)ミドリは、初夏の日差しに彩られた通学路をいつも通りに歩いていた。 ミドリの容姿は幼いながらに整っている。 話しかければ、年齢に見合わない理路整然とした言葉を正確に返す。 もちろん性格が悪いわけでもなくい。 にも関わらず、学校で彼女に話しかけるものは限られていた。 いまも自宅までの道のりを友もなく孤独に歩き続けている。 ◇タイトル:サンマはじめました ◆キャッチコピー:ロン(物理) ~書き出し~ 「サンマ定食ウンメェー! ――あ、それロン」 といって、男は手元の麻雀牌を倒した。 どこにでもあるマンションの一室――リビングだ。 床一面に敷かれたペルシャ絨毯はさながら万華鏡のようにきらめき、白椿文様のソファも小洒落ている。テレビも65インチと大きく、しかも有機ELパネルだ。 何とも優雅で上品な部屋だが、それだけに部屋の中央に据えられた二つの代物が異彩を放っている。 部屋の中央には、麻雀卓が置かれていた。 部屋に集う彼らも異様だ。卓を埋める四人はこぞって男だが、年齢はバラバラ――チャラそうな大学生から背広姿の紳士、乞食か浮浪者にしか見えないおっさんまでいる。 |
夏企画運営 3024年08月12日 00時10分21秒 公開 ■この作品の著作権は 夏企画運営 さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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