創作への向き合い方が分からなくなって結果できたのがこれだよ |
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※ どこかで見たり聞いたりしたことのあるような人物が出てる気がするかもしれませんがそれはあなたの気のせいです。 冬ともなれば厳しい寒さに見舞われるとある国では、バカンスの時期である8月は同時に、黒い8月とも呼ばれるのだそうだ。 偶然か、それとも神の采配か、何なのか。この時期になるとクーデターやテロといった、政治的なサプライズ(それもあまり好ましくない類いの)が生じることが多いために、こう呼ばれるのだそうだ。 そして我こそは 史上最大の黒い8月を彼の国にもたらす者ロボ。 「帝国を潰します。最終的には皇帝殺します」 細身の黒スーツに身を包んだ女性から、ロボ娘はそう告げられた。 「どうやるんだロボ?」 ピンクの髪、髪と同じ色のふりふりの服、その上ロボ口調と属性テンコ盛りな彼女だが、実は超一流の工作員、007みたいなスパイである。 そんなロボ娘(コードネームとも実名とも言われているが真実は不明だ)のメッセンジャーでありマネージャーでもある黒スーツの女性は一枚の紙を差し出した。 それを一読したロボ娘は鼻で笑う。 「クレイジーとしか言いようがないロボ」 「そのとおりでしょう。ただこれこそが帝国の体制を壊し、皇帝を抹殺し、我が国や同盟国にとって大変都合の良い国際情勢を作るための最適解だというのが、私を含めた戦略分析官の総意です」 「と、言いつつ、あらかたおめーが考えたんだろうロボ?」 ロボ娘の言葉に、女性は不敵に笑った。 「流石はベルセルクと呼ばれるだけのことはあるロボな、伊織(いおり)……いつ出発すればいいロボ?」 「明朝七時のフライトで発ってもらいます。こちらが今回の身分証と、カバーストーリー、そして現地に既に潜伏しているエージェントとの合流方法です」 伊織、と呼ばれた女性が差し出してきた身分証と紙をロボ娘は受けとる。身分証は懐に収め、今回の身分証の人物の経歴、現着後の行動が記された紙は数秒眺めてその全てを記憶すると、ロボ娘はライターに火をかけ、燃やしてしまった。 「幸運を」 にやりと笑って片手を上げ、ロボ娘は今回の伝達で使ったラブホテルの一室を出て行こうとする。レズ風俗の嬢と客という設定なのだ。 部屋を出ようとした直前「あのですね」と伊織が声をかけてきた。 「せっかくなので一戦交えていきませんか?」 「そうしたいのはやまやまロボが、仕事に障るといかんので遠慮しとくロボ」 「そうですか……あ、それと」 「ふむん?」 「私のことを狂戦士呼ばわりしたのは誰ですか?」 「エージェント・わさおだロボ。あいつ外面大人しいけど実はやべー奴だぞ、ってそこら中で言ってたロボ」 「そうですか」 にっこりと笑った伊織を見て、背筋に薄ら寒いものを感じつつ、ロボ娘はドアを閉じた。 「だあれがベルセルクだこるぁあああああああ!! 殺す、殺す、殺すぅうううううううううう!!」 とか閉じたドアの向こう側から聞こえてくるシャウトを聞かなかったことにしながら、ロボ娘はラブホを出た。 * 帝国首都、ノブロゴド。 一〇〇〇年以上前に建設された都市には、最新のビル街もあれば、中世の面影を残した歴史的な建造物の並ぶ街区、そして犯罪者や貧民の集うスラム街のような場所すらも存在する。そうした種々様々な街区がパッチワークのように都市の境界の中に詰め込まれた様は、様々な政体を経たこの国の複雑な歴史をそのまま反映しているとも言えるかもしれない、なんていう真面目な話は置いといて、その街の一角で一人の男が、ピンク髪の女を前に鼻息を荒くしていた。 瞳孔が拡大しきった男を前にして、ピンク髪の女は平然としている。女は言うまでもなく、我等がロボ娘ちゃんである。 「で、ちゃんと言うとおりにしたロボか?」 流ちょうな帝国語で発せられたロボ娘の問いに、男はコクコクと頷いた。 「同僚から友人親族、ご近所さんにいたるまで、あんたから貰った画像は全て流した」 「それは重畳重畳、では」 そしておもむろに、懐からUSBメモリを取り出すロボ娘。 「ご褒美だロボ」 「おああああああ!!」 取り出された途端、男はひったくるようにUSBメモリを掴んだ。 「お兄さんだーい好きな正真正銘、メイドインジャップなHENTAIマンガ、3GB分だロボ」 「ケモは!? ケモはちゃんと入ってるのか!?」 「……ロボ娘的によく分からない嗜好だけど、ちゃんと入ってるロボ」 「ハラショー!」 凄い勢いで走り去る男の背中に「ちゃんとご近所さんまでばらまくんだロボよー」と、ロボ娘は言った。 帝国では、体制を維持するためにありとあらゆる世論工作、メディア規制が行われる。 中でも、苛烈な弾圧が行われたのが、我らがHENTAI文化である。諸外国の同様のコンテンツでは足元にも及ばないほどのエロさを持ったHENTAIは、社会秩序を揺るがしかねないものということで「二一世紀の焚書」とも呼ばれるほどの大弾圧が皇帝自らの指揮によって行われた。当時こそ、国民の三割を占めると言われた愛好家達の反発は凄まじく、各地でデモが行われたものの、皇帝お得意の武力鎮圧によって事態はアッーという間に沈静化。鎮圧直後こそ、HENTAIのロスを惜しんだ愛好家達だったが、渇望は時と共に消えゆくもの。今となっては自国産の三次元エロで十分となっている。 しかし最近になり、長引く隣国との武力紛争、それに伴う経済苦境により、国内の皇帝への不満が徐々に高まる傾向を見せていた。その最中に、HENTAIをばらまけばどうなるか? そもそも二次元エロスが大嫌いな皇帝である。戦争中であることを忘れてまた大弾圧を開始するのは間違いない。その時、民衆の溜まりに溜まった鬱積はどうなるか? もともと国民の三割に及んだHENTAI好き共である。さらに彼の国の嗜好に合わせ改良を重ねたハラショーHENTAIを流すことで、さらに二割の中毒者の追加が見込まれる。蜂起、という言葉では足りない。革命と言える騒乱となるだろう。そうして揺らぎに揺らいだ皇帝の権力にすかさず西側諸国の意に叶う傀儡政権をおっ勃てれば、現在も続く無意味な戦争も終結し、今なお豊富な天然資源を埋蔵した超巨大国家が西側に加わることになるだろう、核兵器の管理不全リスク? 知るかんなもん……ということで考案されたのが、今回の作戦、通称、昏睡レ○プ! 野獣と化した帝国、である。 * ロボ娘はとあるバーへ足を踏み入れた。 「いらっしゃーい」 カウンターに腰かけたロボ娘は店員の女性に一言。 「気の抜けたビールは置いてねーかロボ」 「大した注文だね☆」 「お馬さんの聖水よりマシなら文句はないロボ」 「奥に置いてあるかもしれないからどーぞ☆」 「そいつはありがたいロボ」 そしてバーカウンターに入り、店の奥へ入ったロボ娘を一人のナイスミドルが迎える。 大分わがままボディな男性は、何故か全身包帯まみれだった。男はロボ娘ににやりと笑うと、USBメモリがたっぷり入った封筒をロボ娘に渡した。 「頒布は順調なようだね」 「我が国屈指のエロ絵師を総動員し、さらにはスーパーコンピューターも動員してこの国の嗜好を調査分析したからなロボ。これで報酬系がいかれない人間はいないロボ……それはそうとわさお、伊織に襲われてよく無事だったロボな」 「おめーがバラしたんだろうがよ」 「つい口が滑っちゃったんだロボ☆」 「つい、で僕は殺さかけたんだZO☆」 「すまん、今度クソ高い酒をおごるから勘弁してくれだロボ」 「OK、許そう」 酔拳の使い手であり三度の飯とアルコールをこよなく愛するエージェントわさおは親指を立てた。そういやこいつブ○ックニッカの瓶を一日で空にするんだっけか、とか思い出しながら、ロボ娘はわさおの包帯だらけの身体を見た。 「ビーストモードになった伊織が両手両足を引き抜いたとか聞いたけどロボ……」 「ブラックニ○カで消毒したらくっついたよ」 「プラナリアか何かをテラフォーマーズしたのかロボ?」 「いや、僕の体質のせいじゃない。全ては我が国の酒が偉大だからさ。○衛隊はファーストエイドキットにブラックニッ○を採用するべきだ。酒は百薬の長だ。僕が身を以て証明した」 と言ってから、エージェントわさおは傍らに置いたブラックニッカ(水割りでのコスパ最強)を瓶からラッパ飲みした。一息で瓶を空にし、満足げにぷはーしてから、なおも言う。 「僕は、アルコールのおかげで生まれ変わった。言うなれば今の僕はわさおじゃない、わさおmkⅡだ」 「どこかで見たり聞いたりしたことのあるような人物が出てる気がするかもしれませんがそれはあなたの気のせいですロボ」 「いきなりどうしたんだい」 「なんか急に言いたくなったんだロボ」 と言いつつロボ娘はもうカオスな展開を続けていくのは無理があるな、と話を切り上げるためにさっさと封筒を受けとった。立ち去ろうとするロボ娘に、わさおmkⅡはそういえば、と声をかけた。 「プルチンコブルグで暴動が起こったことは耳に入ってるかい?」 「報道規制でもあれだけの騒ぎをなかったことにするのはできねえロボなぁ」 「まして皇帝の出生地での暴動となれば、インパクトは非常に大きい。もうちょっとだ、もうちょっとで国に帰れるよ」 「国に帰るために仕事をしてるんじゃねーロボ」 封筒を懐に入れ、ロボ娘は不敵に笑った。 「世界平和のためだロボ」 「ふっ、君らしいね」 「まあさっさと故郷北海道に戻って古刀研いだりキタキツネと戯れたいっていうのもあるけどなロボ」 「いずれにしても、幸運を」 「おめーもなロボ」 * 正体不明の超クオリティのHENTAIマンガが市民に広まっている。十代の子供から杖をついたおじいちゃんおばあちゃんまで、リアルを上回る超絶クオリティのエロスに、寝食を忘れて夢中になっている。 その事態に接した皇帝は、予想したとおり大弾圧を開始した。お得意のテレビ演説でこの措置の必要性と穏健な対応をアピールした後に始まったのは、演説で語ったこととは裏腹な、過酷な処置だった。 刃向かった者は容赦なく射殺する鎮圧の後は、いつものように、些少の緊張感を伴った平穏が帝国に訪れるはずだった。 しかし今回は違った。HENTAIを奪われた国民は街頭へ出て、皇帝の廃位とHENTAIを求めた。 エロスを、HENTAIエロスを、あと皇帝市ね。 その声は広大な帝国全土を覆い、それは冷酷無比で名の知れた治安機関を以てしても止めることはできなかった。 エロスと、それを求める市民による革命が、始まっていた。 漆黒に染まった空が、鮮烈なオレンジに染められた。一拍遅れて爆発音が届き、窓ガラスを震わせる。 「Mrマスターベーション、派手にやってんなロボ」 炎によって形作られたキノコ雲が街の真ん中で屹立する様を、セーフハウスから眺めながら、ロボ娘はそう呟いた。 この爆発は市民による暴動によるものではない。それに紛れた、元ガス屋にして爆発物と自慰行為のスペシャリスト、Mrマスターベーションというエージェントによる破壊工作だった。 バーサーカー伊織の計画した革命は予想以上の進捗を示していた。 さてさて私もパーティーに加わろうか、とAKを取り出したロボ娘であったが、窓の向こう側の光景に手を止めた。 一機の輸送ヘリコプターが、デモを続ける民衆の上空に現れた。デモ隊の一部が装備した小銃をヘリに撃ちかけるが、慎重に距離をとったヘリには届かない。不意にヘリの側面のドアが開き、中から防護服に身を包んだ兵士が現れた。兵士は無造作に、デモ隊に向かって瓶のようなものを投げる。それはデモ隊の遙か頭上で小さな爆発を起こした。 「まさか……」 ロボ口調を忘れたロボ娘。 一瞬騒然となったものの、爆発の小ささに再び元気を取り戻し、ウラーウラーと叫ぶデモ隊だったが、突然、ばたばたと倒れ始めた。 「化学兵器かロボ……」 まさか自国民相手に、と思う一方、まあこの国ならやりかねんか、とか思ったロボ娘の背後で、セーフハウスのドアが音もなく開いた。 ロボ娘はふり向くことなく、銃口だけを向け、背後を撃った。ばたばたと倒れる特殊部隊員。しかし、倒れた先から特殊部隊はウラーウラーと現れる。スーパーエージェント・ロボ娘でも、無数の兵士には敵わなかった。 * ロボ娘のくっころ展開が始まるかと思いきや、彼女は拘束され、装輪APCに乗せられ、どこかへとドナドナされた。拘束されたロボ娘が連れて行かれたのは、帝都中央にある巨大な宮殿であった。 ロボ娘は無駄に長いテーブルのある広間に引っ立てられた。そのアホのように長いテーブルの一方の端に座らされ、たっぷり二時間待たされた後に現れたのは、目つきのヤバいハゲである。 「皇帝《ツァーリ》、プルチンコである」 どこかで見たり聞いたりしたことのあるような人物が出てる気がするかもしれませんがそれはあなたの気のせいです。 「皇帝陛下がこんなか弱いロボ口調女に何のようだロボぉ……」 「しらばっくれるな、お前が某国のエージェントであるのは調べがついている。よくもやらかしてくれたな」 「なんのことか分からないロボぉ」 「これを見てもまだそう言えるかな」 パチン、とプルチンコが指を鳴らすと、生首を二つ掴んだ迷彩服姿の兵士がやってきた。両手に掴まれた生首はそれぞれ、わさおとMrマスターベーションだった。 「なんのことか分からないロボぉ」 「む、じゃあプルチンコの勘違いか」 「そうだロボ、頭湧いてるんじゃないかこのハゲ」 「なんて言うとでも思ったかビッチ。仲間の生首見せても眉一つ動かさないのは正直引いたが、これを見てもそのふざけた口調を続けられるか」 と言った皇帝は、ロボ娘に写真を投げつけた。 そこには色んな人にエロマンガ入りのUSBメモリを配るロボ娘の姿があった。 「ふ、バレたらしょうがないなロボ」 「口調は変えない度胸は褒めてやろう」 「口調以外はロボ要素がないのにロボ娘を名乗る。これこそロボ娘がロボ娘たる理由。魂に染みついたポリシー。故にロボ口調は捨てないロボ」 「まあそんなことはどうでも良い。我が帝国を乱してくれたお前はこれから皇帝直々に拷問してゆっくり殺してやる」 ふふふ、と皇帝は笑った。 「まずは婦女暴行をかましてから体の皮膚を全て削ぐ。激痛が走るがなかなか死ぬことはできんぞ。点滴をして生命は保つ。そして足、手の指から全身をゆっっっくりと砕く。生まれてきたことを後悔するほどの激痛を与えてやる」 「生粋のサディストとはお前のことを言うんだなロボ」 「お前達は我が帝国を汚した。当然の報いだ」 「汚したのは間違いないなロボ。しかしこの民衆の反発、私達が流したHENTAIによるものだけとお思いか、皇帝?」 不遜な態度は崩さず、ロボ娘は続ける。 「帝国の維持。その名のもとに押さえつけられてきた、人々の意思。それがHENTAIをきっかけに暴発してるんだロボ。今回の事態は我等がHENTAIがドエロいだけが理由ではないロボ」 「黙れ、我が帝国は偉大な歴史を持つかつての帝国の末裔である。伝統と歴史、そして安定と秩序を守るため、些少の制限を民衆は受け入れる。一時の熱に浮かされ暴れることはあるだろう。しかし熱が去ったあと、人々は思い出すのだ。この国を守るためには皇帝とその権威が必要であると。そして人々は再び我を崇めるのだ」 「そうなるよう、徹底的なメディア規制、情報操作を行った上で」 「民衆は時に暴走する、非合理的な行動を取る、今回のように。それを防ぐために必要な措置だ」 「それがお前のエゴだとは思わないかロボ?」 「エゴを持たない権力者が、国があると思うか? 私のそれは過去の帝国が連綿と受け継いできたもの。それはエゴではなく、伝統と誇りである」 「もういいロボ。市民に化学兵器を使った時点でおめーと話通じるとは思ってないロボ」 「ふふ、では婦女暴行からおっぱじめるとしよう」 「いいや、これから始まるのはサプライズパーティーだロボ」 というロボ娘の言葉と共に、宮殿の壁が突如壊れる。 鉄筋仕込みのコンクリート壁を壊し、現れたのは黒スーツに身を包んだバーサーカー、伊織である。 「ダーイ! ファッキンロシアンダーイ!!」 人とは思えぬ叫び声と共に、振るわれる伊織の豪腕。上がる血飛沫と断末魔。皇帝を守護する兵士は一瞬の内に全滅した。 「なにこいつ」 「ミチル企画の裏番、伊織姉さんだロボ」 ちなみに表番はいない。 全身を真っ赤に染めた伊織は皇帝の前に立つ。 「我は死んでも帝国の栄光は決して消えない」 口を真一文字に結び、そう言う皇帝プルチンコ。伊織は慈母のような笑みで応じた。 「いいえ消えます。あなたにはそれを目の当たりにしてから無残に死んで貰います」 「何を言っている」 「あ、もう良いですよ、どうぞー」 と、伊織が先ほど自ら開けた大穴に声をかけると、「ハラショー」と見るからに東洋人な男がかなり怪しい帝国語を言いつつ出てきた。 「なんだこいつは」 「さきほど緊急で行われた国民投票の結果選出された新しい帝国、もとい、人民共和国連邦の元首、アレクセイ・ドミートリエビチ・アカギさんです」 「どう見てもファッキンジャップではないか」 「いいえ、ブリャート共和国出身です」 「我が国は自由と民主主義を重んじます。ついでに西側諸国にもしっぽを振ります。あとクビンカ博物館を現在の三倍の規模にします。そして国家予算の三〇パーセントを使い、日本帝国陸軍の最強戦闘機、鍾馗のレストアを行います」 「どう見てもマイナー戦闘機に偏執的な関心を持つミリタリーオタクなファッキンジャップではないか」 「まあそんなことはどうでも良いのです。大事なことは、帝国は崩壊し、このミリオタがあなたの後釜に収まったということです」 「認めん、絶対に認めん」 「あなたが認めようが認めまいが、どちらでも良いのです」 そして伊織はむんずとプルチンコの襟を掴む。 「何をする」 「あなたを便所に連れて行き、そこで殺します。あなたがかつて、あなたが仕立てたテロリストをそうする、と言ったように」 「待て、やめろ」 「やめません。無残な死に様をさらすほどのことをあなたはしてきたのです」 やめろ、やめて、やめて下さい そう言う皇帝を、伊織は引きずっていった。 それを見送ってから、ロボ娘は自らを縛っていた拘束を解いた。自由になった四肢をぐるぐる動かしてから、ロボ娘はテーブルの上に置かれた二つの生首を見た。 無数の死体が並ぶ巨大な部屋を見まわし、ロボ娘は片隅にあった棚に向かう。その中にあったウォッカを取ると、ロボ娘は生首にその中身をドバーっとかけた。 Mrマスターベーションの生首は、ただアルコールに濡れただけだったが、わさおのそれは違った。 アルコールを受けた瞬間、それは光り輝き、光が収まった後には無傷なわさお、否、わさおmkⅢが出現していた。 「アルコールは百薬の長だ」 「日本産じゃなくてもOKだったんだなロボ」 「こまけえことは良いんだよ」 めでたし、めでたし。 色んなところでネタにされる戦争映画、フルメタルジャケットのテーマは反戦である。 拙作もそのように見て頂けると、幸いである。 |
赤木 2023年08月13日 13時43分59秒 公開 ■この作品の著作権は 赤木 さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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Re: | 2023年09月02日 19時54分00秒 | |||
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Re: | 2023年09月02日 19時51分52秒 | |||
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Re: | 2023年09月02日 19時48分49秒 | |||
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Re: | 2023年09月02日 19時45分31秒 | |||
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Re: | 2023年09月02日 19時43分57秒 | |||
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Re: | 2023年08月30日 19時47分41秒 | |||
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Re: | 2023年08月30日 19時40分52秒 | |||
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Re: | 2023年08月30日 19時39分05秒 | |||
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Re: | 2023年08月30日 19時37分48秒 | |||
Re:Re: | 2023年08月30日 20時49分30秒 | |||
合計 | 9人 | 60点 |
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