キャッチコピー集 |
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こんばんは、冬企画主催のミチルです。 ご多忙の中で無茶なお題に応えてくださった皆様、頑張った皆様、本企画を見守り応援してくださるすべての皆様に感謝いたします! いよいよ感想投稿期間となりました。 感想を書くほどに、本企画をより楽しめると思います。 運営からはキャッチコピー集をご用意したので、どの作品を読むか迷った時に手助けになると幸いです☆ --以下、キャッチコピー集です-- ◇タイトル:愚者にピストル、少女に魔法 ◆キャッチコピー:令和よ、これが魔法少女だ! ~書き出し~ 〇 Aパート 〇 わたしは一人、川で裸に剥かれていた。 着ていた服は、橋の上から放り投げられ、川の中州に落ちている。泳いで川を渡ることもできない金槌のわたしは、川原の石の上で途方に暮れるしかない。 わたしを裸に剥いた級友たちは既にそれぞれの家へと帰ってしまっている。今は春とは言え、そろそろ身体も冷えて来た。思わず、ため息が出る。 そもそも、どうしてこんな事態に陥る羽目になったのか? わたしは回想を開始する。 ◇タイトル:夢夢夢夢夢 ◆キャッチコピー:守られているだけの僕はこれで良かったと信じたい ~書き出し~ 注)痛みに関するきつい表現があります。グロテスクではない。 ――むむむむむ―― 「う、ん」 ふと瞼を開いた。どこだろう、ここは? 見覚えのある様な風景が広がる。ごつごつした感触で、地面に横たわっていた事に気づく。 「は、はだか!」 いつの間にか綺麗な泉の岩陰で眠っていた。起き上がると共に、隠す物はないだろうかと辺りを見回す。岩の脇から生えた草はどれも細長くて使えそうにない。 そして突然、水面が盛り上がった。 「うわっ!」 驚いて苔むした岩に足を取られてたたらを踏んだ。 ◇タイトル:Gの消失 ◆キャッチコピー:彼奴は其処にゐた。 ~書き出し~ ※あの虫の気持ち悪い描写があるのでご注意ください。 これは、私がまだ若かりしころの話である。 いや、当時すでに二十代後半だったから大して若いとも言えまいが、まあ昔の話だ。 初夏の、とある夜のことだった。 実家の二階にある自室に、私はいた。およそ一万円で購入したプレジデントチェアに腰かけ、デスクトップパソコンを操作する。仕事などではなく、単なる暇つぶしである。 すでに夕食は食べ終えており、深夜へと近づいている時間帯だ。世の中が静寂に満ちていく、そんな一時を私はまったり楽しんでいた。 ◇タイトル:永遠に近い速度で透過する ◆キャッチコピー:残酷な円弧は、永遠に続く傷痕を映し出す。 ~書き出し~ 目の前に一筋の線があるとする。両端のうち一方が「はじまり」ならば、もう一方は「おわり」と言える。 「おわり」から「はじまり」へ向けて、円弧(アーク)を描くように線を書き足す。するとそこには半円が出来る。線の端から端へと辿り着き、もう一度始まりへと戻る。そんな奇妙な図形が。 私達が創ろうとしていたのは、つまりそういうモノだ。始まりと終わりがあって、しかし終わりは始まりへと回帰する。私はそんな半円を見て沢庵(たくあん)みたいだと思った。 そう、私達は巨額を費やして沢庵を創ろうとしていた。 などと言ってしまえば色々な人に怒られるだろうけれど、そのくらい突拍子もない事を成し遂げたのだ。永遠ではないけれど、永遠に限りなく近い発明品を私達は獲得した。 ◇タイトル:エロ本伯爵と猥褻大図書館 ◆キャッチコピー:オナニスト達よ、勃ち上がれ! ~書き出し~ ※ちょっとエッチです。 〇 1 〇 今日日、紙のエロ本でオナニーする中学生なんてのは稀だ。 何せ、今はネットを探せばいくらでもAVやエロアニメの切り抜きが見られる時代だ。漫画が良いのならそれもいくらでも探せるし、CG集やASMRなんてものだってある。無料で見られるものだけでも、ネットには無数のエロがあふれている。 おまけにそれらのエロはスマホ一台あればどこででも閲覧可能だ。人の目の届かない安全な場所にスマホを持ち込んで、いつでも快適にオナニーができる。隠し場所に困ることもない。 それに引き換え、紙のエロ本というもののリスクの高いこと。 ◇タイトル:我、泉の水を求める鹿のように ◆キャッチコピー:ハリウッド映画風SF超大作!!かも?! ~書き出し~ 〔1〕 ホワイトアウト。 外気温はマイナス八十二・七。氷結し降り積もった大気中の水分が、強い風に巻き上げられ白壁となって視界を遮る。 「少尉、ステイシー少尉! DVE(操縦者視界補助装置)がオフになってるぜ!」 「あぁ……わかっているよ、グレイグ」 キーラ・ステイシーは、不自由な重歩兵スーツを装備した身体を狭いコクピット内で捻り、コンソールパネルを操作した。すると白壁だったモニターは、一気にクリアな景観を映し出す。 およそ三十メートル先には、氷原を切り裂く巨大な地獄の入り口。 キーラに与えられた任務は深さ六千メートルの巨大クレバス底にあると思われる、敵の兵器工場調査だ。 ◇タイトル:チン太のミラクル大冒険 ◆キャッチコピー:誰も不幸にならない幸せな物語 ~書き出し~ 「ぴんぽんぱーん。 本物語はフィクションです。 実在の理屈、法則、名称などとはいっさい関係なく物語が進行します。 心の尻穴を可能な限りおっぴろげ、お楽しみください。 チン太はわりと一般的な特殊性癖の持ち主です。 野外で全裸になっておちんちんすることだけが彼の生きがい。 その日もチン太は、楽しく全裸神通力全開でおちんちんしていました。 ですが、その日は特殊性癖を認めない狭量なポリスメンにみつかり、森の中を逃げていました。 「あいつのアナルのしまりはずいぶんと良さそうだぜい(ニヤリ」 ◇タイトル:悪魔と六つの謎解き ◆キャッチコピー:あなたの頭脳が試されます。 ~書き出し~ ※残酷描写あり。 〇 この作品では、読者であるあなたに、いくつかの『謎解き問題』に挑戦していただきます。 問題は全部で六問。いずれも、前提となる知識を必要としない、閃きや論理力が求められる問題です。 作中で出される問題には既存の問題を参考にしたものも多くあります。多少の『捻り』は入れてありますが、類問を知っていればそれだけ有利になることに違いありません。その場合は遠慮なく推理にお役立てください。経験値がそのまま力になるのは、卑怯でも何でもありません。 はたしてあなたは何問解くことができるでしょうか? 是非感想欄にてお知らせください。 ◇タイトル:モンスターズ ◆キャッチコピー:人は、心に化け物を飼う。 ~書き出し~ 1 全裸の女がいた。 湖のほとりに彼女を見たとき、サナル・レミ・シュタインは持っていたランタンを落としそうになった。 満月に近い月に照らされ、その姿は影を負っている。それでも、その肌の白さ、短く切り揃えられた髪から覗くうなじ、蠱惑的な体の曲線はしっかり見えてしまい、彼は慌てる。 ランタンを危ういところで持ち直し、ほっと息をついたのも束の間、彼は、は、となって彼女から目を背けた。 彼女が自分に気付いて、じろじろ見ているところがバレたら大変だ。そもそも、女性の裸をじっと眺めてはいけない。 そんなことを考えた彼は肝心なことに気付かなかった。 ◇タイトル:馬とワイセツと私 ◆キャッチコピー:契約内容を欲ご確認ください。 ~書き出し~ 男性という生き物をこの世から消してほしい。もし一つだけ願いが叶うならそれを選ぶと思う。 よくよく考えると、なんでも一つ願いが叶うなんて物語は山程あるのに、その殆どが「永遠の命」だとか「死んだ恋人を生き返らせる」だとか、新たに何かを得ようとする選択ばかりだ。逆にすでにあるものを無くすという選択はあまり見た記憶がない。 それはきっと、世界というのは今ある状態が常に最適であり、一つでも欠けたら想像を超える崩壊を迎えるからだろう。 ゴキブリの存在を無かったものにしたのなら、生態系が崩壊してしまうかも。恐竜が絶滅しなかったら地球はピーナッツバターのようにトロけてしまうかも。 ◇タイトル:現実はどこだ ◆キャッチコピー:暴きようのない幻想は、真実であるのと変わらない。 ~書き出し~ 死体が転がっている。セーラー服を着た少女の肉体の上に、アヒルのオモチャそのものである黄色い顔の付いた死体だ。 その少女の死体を取り囲む三人の人影があった。彼女らもまた、同じようなセーラー服を着用した少女達である。少女達の着衣は砂に塗れほつれ、その手には血の付いた石ころを帯びている。 「隠蔽すべきだわ」 少女の内の一人……切れ長の目に銀縁眼鏡をかけたショートボブの少女が口にした。 「自首した方が良いんじゃあ……?」 もう一人の少女……色素の薄い垂れ目を持つポニーテールの少女が口にした。 「いいえ隠蔽できるわ。私達、ここに来ることは誰にも言っていない。死体はティラぬサウルスに食べさせれば良い。完全犯罪が成立する可能性は高い」 ◇タイトル:死に急ぐ僕を横暴な魔族娘が許してくれない ◆キャッチコピー:それは絶望した少年と横暴な少女の物語 ~書き出し~ 「……一体何だそれは。自殺行為か?」 僕の戦いを一通り見た彼女は、いっそ呆れた様な顔で言った。 「良く言われるよ」 口内に溜まった血をぺっと吐いてから、視線を返す。 「ふん……お前が勝手に死ぬのは構わないが、余計な真似をして私の邪魔をするなよ?」 そう言い残すと座っていた岩から飛び降り、そのまま何事も無かったかの如き足取りで歩き出す。隣に鎮座していた、白い毛並みの狼が颯爽とそれに付き従った。 「合格って事で良いんだよな?」 容赦無く去って行く娘の背中に言葉を投げる。 「のろまは要らないぞ?」 振り向きもせず、吐き捨てる様なその言葉には流石に少し腹も立ったが―― ◇タイトル:セーブポイント ◆キャッチコピー:あの場所に行くことができれば!? ~書き出し~ 湊の場合1 「やった! やっと見つけた!!」 湊(みなと)は嬉しさのあまり部屋の中でコントローラーを投げ上げた。 ゲーム画面には、彼が操る女性アバターが裸の状態で出現したからだ。 ――白亜大戦。 白亜紀に登場するような巨大生物を狩るハンティングアクションゲーム。 発売初日に購入した湊は、大学の勉強もそっちのけでプレイにいそしんできた。その甲斐があったと、頭の中を満足感で一杯にする。と同時に、心地よい疲労感がベッドの上に大の字になった彼の体をじわりじわりと包み込み始めた。 このまま眠ってしまっても―― 「いいわけない! 早速、造るぞ!!」 がばっと起き上がった湊は、ベッド脇に落ちたコントローラーに手を伸ばす。 ◇タイトル:ソムニア・オムニア ——人魚の殺人—— ◆キャッチコピー:不眠少女と天邪鬼 ~書き出し~ ※この作品には残酷表現やグロテスクな描写が含まれています。 苦手な方は強くブラウザバックを推奨いたします。 遺骸だとすぐに判った。 弛緩しきった体躯。とうに途絶えた呼吸。まるでそれ以外の可能性が端から失われているかのように、単純な定理から機械的に導かれるように、それはどうしようもなく遺骸だった。高く揺らめく水光を背に、胸から赤い煙霞を立ち上らせながら落ちてくる。優雅なまでに緩慢な速度で、ただし確実な重みをもって沈みくる――人魚の遺骸。 腰から下、人間の脚にあたるだろう尾部は豊かでしなやかな質量を伴い、注ぐ陽に宝石細工を思わせる鱗光を返している。透き通った水の中で両腕は滑らかに青褪め、何を求めるでもなく無造作に放り出されていた。そして、その中央に深々と突き立てられたナイフ。 擦れ違った瞬間、彼女の表情が目に入る。 ◇タイトル:コレクター ◆キャッチコピー:楽園からは逃げられない。 ~書き出し~ ※残酷描写あり。 〇 ネットの世界には、様々な伝説が存在する。 ズルの出来ない編集で、100メートルを9秒台で走る女性スプリンターの動画だとか。 同じく不正なしで、50メートルを19秒台で泳ぐスイマーの動画とか。 オークションに出せば実物は数億になる見事な油絵を描き、掲載し続ける芸術家とか。 水も食事も睡眠もとらず、身じろぎせず、岩の上で十日間祈祷を続ける聖女の動画とか。 泣き叫ぶ人間を奇怪な拷問の末殺害する配信を不定期に行う、殺人鬼の美少女だとか。 ◇タイトル:全裸人狼 ◆キャッチコピー:あんまり人狼とは関係ないかもしれない ~書き出し~ プロローグ 担任の教師(国語担当 50代男性 小太り)は大股に教室に入ってくるなり、拡大コピーされた一枚の写真を黒板に貼り付けた。 どこかの山の中の泉のそばで、立ち上がろうとしている全裸の少女の後ろ姿が写っている。温泉ではないようだ。 「いいかお前たち! これは先生が秘湯に浸かる女子高生を覗きに行こうとしていたときに、山中の泉で露出行為にふける痴女を見つけたときにとった一枚だ! 二回抜いた! だが先生は貧乳には興味がないので、脅迫材料にはせず問題行動として学校に報告し、今この場でこの痴女を見つけ出すことにした! 先生は貧乳にこそ興味がないが全女子生徒の尻の見分けには自信がある! 間違いなくこのクラスの女子だ! もし自ら名乗り出るのであれば、先生が学校に情状酌量を求めてやる! さらけ出したい気持ちはよくわかる、先生も昔はそうだった! 実際にやったこともある! だから安心して名乗り出なさい!」 ◇タイトル:クロライナの飛雁 ◆キャッチコピー:湖を守るために、姫は全てを捧げた ~書き出し~ △ 木は湖畔に隠せ。 (クロライナ王国の牛飼いの老人の遺言) ビドロは大激怒して、静かに礼儀を守った上ではあるが、王の屋敷に怒鳴り込むことにした。絶対に王の一人娘である美しい姫を助けなければならないと心に誓った。近年、孔雀湖の水位低下が目に見えて著しく、クロライナの民の生活に支障が出てきていることは誰でも知っている。だが、だからといって、姫を生贄として湖に捧げるという王の発表には納得できなかった。 今年で十九歳になる青年のビドロは、牛飼いとして生活している。その一方で、個人の好みとして、年寄りたちから昔話や伝承を聞くのが好きだった。今までに幾つもの伝承を聞いてきた。それら伝承の内の一つに、孔雀湖とクロライナ王国の発祥に関するものもあった。 ◇タイトル:漆黒のアンリウォーディド・ガーディアン ◆キャッチコピー:闇に堕ちても尚、護りたいものがある。 ~書き出し~ ※一部に残酷な表現があります。 このまま自分は死ぬかもしれない。 オーロラがゆらめく夜空を見ながら、イーサーンはそう思った。 体が瓦礫に押し潰されている。胸から下の感覚はとうに消え失せた。凍えるような冬の寒さは容赦なく体温を奪っていく。命の灯火が消えるのも、時間の問題だ。 辛うじて動く首をひねり、辺りを見渡すと、戦場のような光景が広がっていた。 今にも崩れそうなほどに破壊された屋敷。至るところで火の手が上がり、焦げ臭い匂いを漂わせている。激しい破壊音は未だ鳴り止まず、人々の悲鳴と共に不協和音を奏でていた。 なぜこんなことになったのだろう。 ◇タイトル:オモロくなりたい! ◆キャッチコピー:面白くなりたいすべての人へ ~書き出し~ ※犯罪の描写があります。法律についての話は、素人がネットで調べながら書いたので鵜呑みにしないでください。強い偏見によって書かれた部分もありますが、差別の意図はありません。 「えー、新興宗教にハマらないかどうかを、一回入ってみて検証してきました」 〈なんで?〉〈ハマらんって分かってても行かんわ〉〈草〉〈行動力のヤベーやつじゃん〉〈アカン〉〈もう逃げられないねぇ〉 ユーチューブのチャット欄をコメントが流れていく。携帯の画面の右下で、少女のイラストが口をぱくぱくさせながら微振動する。 「建物に着くなり署名させられて、で、このとき大喜利とかに使うフリップを渡されます」 ろ過機の低くうなる音が、うっすらとプールサイドの機械室を満たしている。そこに彼女の雑談配信を添えれば、バーチャルユーチューバーと一緒に授業をサボる体験ができる。喋っている内容はどうでもよかった。ただ音がして、それが心地よかった。 ◇タイトル:転生したけど装備がない! ◆キャッチコピー:その勇者、全裸につき ~書き出し~ 最初に目に入ったのは、大きな水たまりだった。 ゴツゴツした岩場のまん中に、泉っていうのかな、広い水たまりがあって、奥のほうには小さな滝もある。周辺は樹々に囲まれてて、まさに大自然って感じ。水面は太陽光を反射してキラキラと光り、梢の葉は柔らかな風にそよいでいる。 美しい光景に心が洗われるようだけど、わたしは緊張していた。 なにせここは異世界で、これから厳しい戦いが始まるのだから。 そう、わたしこと須来ぷに実(すらい ぷにみ)は、異世界に転生したのだ。 これから、この世界にいる魔王を倒すための、ドキドキワクワクの大冒険が始まるのだ。そのスタート地点がここってわけ。 ◇タイトル:異形絵画展 ◆キャッチコピー:「この絵は、何を意味しているのだろう?」 ~書き出し~ 名画は、時代を越えて感銘を運ぶといわれています。これは、ある絵画によって鑑賞者がどのような感銘を得たか、いかなる影響を受けたかを描いた物語です。 第一の場面は、中世末期のローマ帝国です。 <中世イタリアの夜明け前に> 粗末な丸太小屋の中には、急ごしらえの悔悟室が作られていた。 修道女のマリアは、天井からつるされた布のうしろに身を隠して、森番のヨセフが告白する罪の言葉を聞いていた。 ヨセフは床に膝をついてかがみこむと、しぼり出すように言葉を発した。 「神よ、わたくしは罪を犯しました」 |
冬企画運営 3022年01月01日 00時11分58秒 公開 ■この作品の著作権は 冬企画運営 さんにあります。無断転載は禁止です。 |
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