夏樫の園へ

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　少し離れたどこかでクマゼミが鳴いている。視界の隅に映りこんだガラスの風鈴が澄んだ音を奏で、夏の熱を帯びた風が体の上を通り過ぎていった。
　無意識に上半身を起こして、そこで初めて眠りに落ちていたことに気がついた。左にはキュウリの植えられた広くない庭。右には円卓が鎮座する畳の部屋。ここは間違いなく実家の縁側だった。
　日光から少しでも遠ざかろうと部屋の中へ避難する。卓上には細い煙を吹かす蚊取り線香の豚がいて、そのすぐ横に麦茶が置いてあった。縁から底へ、コップの透明な壁を伝って流れた水滴が、足元に小さな池を作っている。きっと母さんが用意してくれたものだろうと思い、僕は麦茶を流し込んだ。渇いた喉にはそれが世界一の飲み物であるかのように感じられた。

　空になったコップを手に台所へ行くと、そこに母さんがいた。昼食の準備をしていたのだろう。手にはそうめんの袋が握られている。
　僕に気づいた母さんが見下ろして微笑む。
「起きたの、おはよう」
「おはよう。麦茶飲んだ、ありがと」
　僕はお礼を言ってコップを手渡す。
「ソウマが食器持ってくるなんて珍しいね」
「そうだっけ？」
「良い子になったついでに、ちゃっちゃと宿題もやってしまい」
「あん、そうする」

　自分の部屋に戻りいざ机に向かってみたものの、まだ頭が寝ているからなのか、驚くほどにやる気が起きない。ランドセルからドリルを出すのも面倒臭い。本棚のマンガ本も大抵読みつくしてしまった気がするし、今さら夢中になれる玩具も置いていない。
　結局ただぼんやりと空を眺め、浮かぶ雲を食べ物に見立てて暇を潰し、昼食の時間が来るのを待った。


　そうめんで膨れたお腹を確かめるように二、三度叩いて、皿の無くなった円卓に腕を投げ出す。
　そのまま潰れるように顎まで乗せると、陶器の豚の口の中に緑色の渦巻きがあるのが見えた。もう大部分が灰になっていて、火が芯まで近づいてきている。
「なにだらしない恰好してるの。背筋伸ばしとかんと姿勢悪くなるよ」
　食器を片づけて台所から戻ってきた母さんが嗜める。
「蚊取り線香ってさー」
「うん？」
「蚊取り線香って、時間経つとぐるぐるがどんどん小さくなっていって、燃えるのがどんどん速くなるね」
「そうなの？」
「たぶん」
　僕がそう言うと、母さんも頭の位置を下げ、豚の中を覗く。

　夏休みの時間は不思議な流れ方をする。
　日常の忙しさから解放されたせいなのか、何もすることがない時間の一分一秒が実に長く感じられ、何か大切なことを忘れているかのように思えてくる。けれど暑さにやられた脳でいくら考えを巡らせても、記憶から浮遊したものが何であるのか思い当たらない。つまるところ、それは一種の錯覚なのではないかと気づき、また何もしない時間の中に溶けていく。
　数分間、僕と母さんは煙の出る蚊取り線香を見続けた。
　やがて渦巻きの中心まで灰色に染まると、かすかに音をこぼして最後の一欠片が線香立てから落ちた。まだ糸のような煙が昇っている。
　それを見つめたままで母さんが口を開いた。
「そう言えばソウマ、あんた午後から日向さんに会うって言ってなかったっけ？」
「そうだっけ？」
「まだ寝ぼけてるの？　日向さんの家がもうすぐ引っ越すから最後に会いに行くって、今朝言ってたじゃない」
「あ、そうだった！　忘れてた！」
「出かけるんなら早く仕度しい」
　母さんに急かされて僕は約束を思い出す。相手は同じ組の女の子の日向ユイちゃん。待ち合わせの場所は学校近くのひまわり公園。たくさんのヒマワリと大きな樫の木で有名な公園だ。
　幸い約束の時刻まではまだ余裕がある。家を出る準備をするため立ち上がり、一秒ほど豚を見下ろし、僕は部屋へ戻った。


　夏休みの時間は不思議な流れ方をする。
　まるで蚊取り線香の渦のように、初めはゆっくりと流れていたはずが、気づいたときには大部分が過ぎ去っていて、燃え尽きるその瞬間に向かって加速し続ける。
　終業式の帰り、ユイちゃんが夏休みの終わりに引っ越すと聞いた僕は、彼女がそのうちいなくなるという実感が湧かなかった。長い夏休み、彼女と会おうと思えばまだ何度でも会えると思って疑わなかった。
　山を駆けて虫を捕り、自転車を漕いで隣町まで遊びに行き、友人たちとプールではしゃぎ、母に叱られたまに勉強もした。そんなことをしているうちに、あんなに長いはずだった夏休みは終わりを迎えようとしていて、ユイちゃんと会えなくなる日も近づいてきた。
　始業式まで一週間を切った昨日、僕自身の愚かさにようやく気がついた。そして、このままでは一生彼女と会えなくなる気がして、僕は昨晩彼女の家に電話をかけた。

　車庫の傍に置いてあった自転車に跨り、ひまわり公園を目指して漕ぎ始める。蝉の声と陽炎に包まれた街並みが、徐々に速度を上げていく。学校までの緩やかな坂道がなんだかとても懐かしい。
　額に照りつける日差し、風と汗で張りつくシャツ、太腿の痛み。坂の向こうで彼女が待っているという事実が、普段は不快なはずのことでさえ綺麗に忘れさせてくれた。
　やがて学校が見えてくる。つい一か月前まで通っていた場所なのに、とても久しぶりに目にした気がした。開放された校庭には野球やサッカーを楽しむ子供たちがいる。知り合いも何人かいたが、今は声をかけている場合じゃない。
　学校を通り過ぎ少しすると、長かった坂が終わる。そして左手に、ヒマワリの柵で囲まれた公園が現れた。きっとこの場所は、この街でいちばん夏の光に溢れている。輝くような黄色を見てそう直感した。そして僕は入り口で自転車を乗り捨てると、夏色の空間へ駆け込んだ。

　昼下がりの暑さのためか、いつも賑やかなひまわり公園も今は蝉の声しか聞こえない。時計台の針ははちょうど約束の時刻を指しているが、砂場、ブランコ、ベンチ、大きな樫の木の根本、彼女の姿はどこにも見当たらない。
　それだけのことであるのに、僕の心臓は冷たい不安の鎖で瞬時に縛りつけられた。
　僕は約束の時間を間違えてしまったのではないか。ユイちゃんはもう帰ってしまったのではないか。それとも最初から来ないつもりだったのではないか。もしかすると、とっくに別の街へ行ってしまったのではないか。だったらもう彼女に会うことは――。
　そのとき、後悔とやるせなさに包まれかけていた僕の背中に、強い衝撃が走った。
「どーん！」
　底抜けに明るい声とともに、僕の体が前方に投げ出される。驚いて振り返ると、そこに白いワンピースに身を包んだ彼女が立っていた。汗を吸った前髪が額に張りついている。
「おまたせ。何してんの？」
「立ってたら突き飛ばされた。しかもいきなり」
「あははは、ごめんね！　なんか元気無さそうだったからさー」
　僕は土埃を払って立ち上がる。ユイちゃんの澄んだ大きな瞳がまっすぐ僕に向けられている。心の鎖はその奥へ吸い込まれ、同時に鼓動が激しくなるのを感じた。
「いいよ。来てくれてありがとう」
「ソウマも呼んでくれてありがとう。涼しそうだからあっち行こうか！」
　彼女が指差したのは、ひまわり公園のシンボルとも言える大きな樫の木。樹齢が百年を超えているという話を聞いたことがある。枝は近所に建ち並ぶ一軒家よりも高く伸び、幹は二人がかりでも抱えきれないほど太い。僕たちは太陽の放つ熱から逃れようと、青空に広がる葉の陰に隠れて座り込んだ。

「私さー、もうすぐ東京に引っ越しするんだ。ソウマも知ってるよね？」
「知ってる。それで今日会いたかったんだ。もうすぐ会えなくなるのにちゃんとさよなら言ってなかった気がしたから」
「そっかー」
　何かが可笑しかったのか、それともやって来る寂しさを紛らわすためなのか、ユイちゃんはくすりと小さく笑った。
　二人が何も喋らなければ、耳に届くのは頭上から降ってくるアブラゼミの鳴き声ばかり。誰もいない公園での二人きりの時間は、とても嬉しいはずなのに、胸の奥は悲しさで満ちていた。
「引っ越したらしばらく戻ってこないんだよね」
「うん、お母さんがそう言ってた。お父さんの会社が東京になるから、もうずっと向こうで暮らすんだって」
「そうなんだ」
「私ね、新しい友達、ちゃんとできるか不安なんだ」
　ふと見ると、彼女は俯いて泣きそうな表情を浮かべていた。
「ユイちゃんなら大丈夫だよ！　優しいし、今だって友達たくさんいるんだし！　別の学校に行ってもきっと」
　僕が慌ててそう言うと、彼女はもう一度微笑んだ。けれど地面を見つめるその目は、心なしか潤んでいるように見えた。
「ソウマの方が優しいよ。私なんかよりずっと」
「そ、そんなことないよ」
「私はさ、知ってる人の前でははしゃいでるけど、実は人見知りなんだよね」
「そうなの？」
「うん。だから一年生の最初は誰とも話せなかったんだ。今みたく遊びに混ぜてっても言い出せなかった」
　その話を聞いて僕は心底驚いていた。僕にとっての彼女のイメージは、明るく無邪気に輝いている、ヒマワリのような女の子だったから。
　けれど彼女の口調は嘘を吐いているようには思えなかった。
「ねえソウマ、覚えてる？」
「何を？」
「一人ぼっちだった私に初めて声をかけてくれたの、ソウマなんだよ」
　正直に言うと僕は覚えていなかった。もう何年も前のことかもはっきりしない。
　けれど、もしかすると教室で一人だったあの子、一緒に話でもしようかと気まぐれに誘ったあの子がユイちゃんだったのかもしれない。
「そんなの、たまたまだよ」
「それでもいいんだ。だって私、嬉しかったよ。私と仲良くしてくれる子がいるんだ、って分かって。今私が元気なのは全部ソウマのおかげ」
「そんな」
「ううん、ありがとう」
　彼女が僕に見せてくれた表情は、この公園に咲くどのヒマワリよりも輝く笑顔だった。
　通り過ぎた風が、樫の木の枝を揺らし、ヒマワリの花を優しく撫でていった。


　夏休みの時間は不思議な流れ方をする。
　宿題をやっているときはあんなに長かった午後も、彼女との会話だけで風のように過ぎ去ってしまう。
　気づかぬうちに空は茜色に染まり始め、真上から降り注いでいたアブラゼミの声は、哀愁漂うヒグラシの声に変わっていた。
　やがて時計台のスピーカーから流れる音楽。どこか物悲しいメロディは、僕たちが別れを告げなければならない時刻を示していた。

「今日は本当にありがとう。最後にソウマと話せて楽しかったよ」
「僕の方こそありがとう。今日来てくれたことも、今まで仲良くしてくれたことも」
　感謝の思いがあったのは紛れもない事実。けれど、本当に伝えたい気持ちはまだ口に出せずにいた。

　二人は並んで公園の出口へ向かう。
　あと十歩。僕は恋をしていた。日向ユイが好きだった。
　あと五歩。好意を告げることも、手を繋ぐことさえもできない僕自身が、とても情けなく感じた。
　あと三歩。僕はまだ、大切な何かを忘れている気がしていた。
　あと二歩。一分一秒がこんなに短くなった今でさえ、まだ僕は何を思い出せないでいるのか分からなかった。
　あと一歩。でもこれだけは分かった。今日を過ぎればもう何年も彼女に会う機会はないということを。
「ユイちゃん」
「うん？」
　この時の僕はいったいどんな顔をしていただろう。緊張のあまり滑稽な表情を浮かべていたかもしれない。けれど僕はまっすぐ彼女を見て言った。
「僕、君のことが好きです！　いっつも明るくて元気で、本当は人見知りなのかもしれないけど、そんな君が憧れでした！」
　僕を見つめる瞳を見つめ、その輝きに鼓動が高まった。
「ユイちゃんは新しい学校が不安って言ってたけど、僕は大丈夫だと思う。だってユイちゃんならきっと、ちゃんと友達できてちゃんと元気に過ごせると思うから」
「ソウマ」
「でももし、それでも不安になったら思い出してほしいんだ。君を好きだった人がいたこと、きっと向こうでも君を好きになってくれる人たちがいること。だから大丈夫」
　彼女はもう一度、あの笑顔を見せた。でも今度はその頬に大粒の涙が流れていた。
　お互いに何度も感謝を口にする僕たちを、夕日の光が包んでいった。





　少し離れたどこかで夕方五時のサイレンが鳴っている。視界の隅に映り込んだクーラーが低い機械音で唸り、そこから放たれた冷気が体の上を通り過ぎていった。少し肌寒い。
　無意識に上半身を起こして、そこで初めて眠りに落ちていたことに気がついた。左にはソファの背もたれ、右には机と本棚。ここは間違いなく自宅の書斎だった。
　随分と懐かしい夢を見てしまったものだと、自嘲気味に笑ってしまう。そして、いまだ鮮明に思い出せるあの夏の日に、我ながら感動を覚えてしまった。もう二十年も前だというのに。
　机の上にあるのは私用のパソコン、付属のキーボード、飲みかけのコーヒー、読み終わっていない小説の山。渇いた喉を潤そうと、立ち上がってコーヒーを口にする。氷が全部溶けてしまったがために、その味は薄く、そして温い。お世辞にも美味しい飲み物ではない。

　書斎を出てリビングへ向かう。そこには誰もいない。
　部屋に微かな音が漂っている。きっと普段ならば気にしないのだろうが、寝起きの耳にはなぜかはっきりと届いた。
　導かれるように音の出どころを探ると、窓際の棚にたどり着いた。置かれていたのは電池式の蚊取り器。音の正体はこのファンによるものだったようだ。不意に夢の中の蚊取り線香が思い出された。
「最近、見なくなっちまったな」
　独り言が、蚊取り器から噴出される薬剤のように、静かな空気の中に溶け込んでいく。

　人生は不思議な流れ方をする。
　日常の忙しさの中で必死にもがいているうちに限りある時間は次第に消費され、何もなすことができないまま一年また一年と過ぎていく。何もかもが充実していた少年時代は幻のように消え去り、自分が何のために生きているかを忘れ、むしろ考えないようにしながら、淡々とした日々を送るようになる。
　蚊取り線香のように燃え、煙のような存在の証を残すわけでもない。機械のように無色透明な仕事をこなし、人生はいつの間にか終わる。

　そんなことを考え、えも言われぬやるせなさに包まれかけていた僕の背中に、懐かしい衝撃が走った。
「どーん！」
　底抜けに明るい声。驚いて振り返ると、そこに白い買い物袋を手にした彼女が立っていた。
「そんなところで何してんの？」
「ちょっと人生について考えてた」
「あーまた！　すぐ暗いこと考え始めるんだから！　駄目だよ、私たちにはまだ明るい未来が待ってるんだから」
「そうだね。大切なことを忘れるとこだったよ」


　僕と彼女、そう、日向ユイは四年前、思わぬ形で再会をした。
　勤め先の親会社主催のパーティ。開かれるのは一年に一回程度の不定期で、参加する会社もその時によって多種多様。取引先の会社が招待されることもあれば、傘下の会社抜きでやることもしばしば。
　程よく酔いが回った頃、入り口近くの椅子に一人で座っている女性を見つけ、なんとなく声をかけてしまったのだ。まさかその人が、僕の初恋相手である日向ユイであるとも知らずに。
　何かの縁と言うべきか運命の巡り合わせと言うべきか、当時互いに恋人のいなかった僕たちは不思議と意気投合し、そして三年の付き合いを経て、去年僕たちは結婚した。
　まだ子供はいないけれど、きっと今までで一番幸せな日々を過ごしている。


「実は今日、昔の夢を見たんだ」
　彼女が作ってくれた夕飯を口にしながら、僕は見た夢の話をした。ユイは大昔の話だと笑いながらも、その澄んだ瞳が潤んだ瞬間もあった。
「あの頃は分かんなかったよ。東京から新幹線で三時間もあれば行ける場所なんだって。だから僕はもう君に会えないと思ってた。本当だよ」
「私だってそうだよ？　でもあの夜、またソウマが話しかけてくれた」
「よしてくれよ、恥ずかしい。たまたまだよ」
「それでもいいんだ。だって私、幸せだもん。全部ソウマのおかげ。ありがとう」
「こちらこそ。君がいないと僕の人生はつまらないまま終わってたよ」
「あはは、大げさだなー！」
　僕はふと、あることを思いついた。
「そうだ。夏が終わる前にもう一度ひまわり公園に行ってみない？　あの樫の木のある公園にさ」
「うん、賛成！　どうせ三時間で行ける距離だからね。それに、お義母さんたちにも改めて挨拶したいし」
「きっと、庭で採れたキュウリをごちそうしてくれるよ。母さんの自慢だから」
「なんか楽しみだなあ」
　彼女の笑顔は相変わらずヒマワリのように輝いていた。


　人生は不思議な流れ方をする。
　愛しい人と過ごす時間は永遠に感じられるのだから。
蛍:mch

2016年06月12日 21時27分36秒 公開
■この作品の著作権は 蛍:mch さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
◆キャッチコピー：
　夏休みの時間は不思議な流れ方をする。
◆作者コメント：
　企画の準備・運営をしてくださった方々、ありがとうございます。
　読んでいただいた方に少しでも楽しんでいただければ幸いと思います。
　よろしくお願いします。

2016年07月05日 23時59分57秒
 作者レス
  • 音波　雲様へ

    こんばんは、蛍です。
    作品を読んでくださりありがとうございました。


    後半、主人公が大人に戻ったあとの場面は多くを省いてしまったな、という自覚があります。
    指摘していただいた主人公の心の闇の部分もそのひとつです。設定を練ってそれを期間内に書き上げる自信が無かったため、後半を端折り気味で書いてしまいました。反省しています。
    登場人物の弱さは一種の魅力ですからね。実力をつけて出直すことにします。


    感想を残してくださりありがとうございます。
    今後もよろしくお願いします。

    E-Mail pass
2016年07月05日 23時16分34秒
 作者レス
  • 藍沢円夏様へ

    こんばんは、蛍です。いつもお世話になっております。
    作品を読んでくださりありがとうございました。


    前半の少年時代の部分は、誰もがいつかは経験したことのあるような世界を描きたいと思いながら書きました。読んでいただく方の郷愁を呼び起こすことができたのなら嬉しい限りです。
    また、場面場面の時間の流れ方もいつも以上に意識していました。何かを感じ取っていただけたようで光栄です。


    感想を残してくださりありがとうございます。
    今後もよろしくお願いします。

    E-Mail pass
2016年07月03日 16時01分11秒
 +20点
  • 　どうもナマケモノです。本作を読ませていただいたので、感想を残していきたいと思います。
    　夏ですね。暑いですね。そして、本編に出てくるリア充2人のせいでさらに周囲が熱くなりました。

    　( -д-) ､ﾍﾟｯ　
    　
    　けっ、本当に爆発すればいいのです。このリア充どもめ！！　
    　クソあっつい中、この作品はなんでしょうか？　新手のテロですか？　それとも××歳秒読みカウントダウンな喪獣に対する報復テロでしょうか？
    　砂なのです！　本作を読んだら、口から砂が大量に吹き出したのです！！　お陰で未だに口の中が砂利でザリザリなのです！！

    　( ﾟ ３ﾟ)≡@ ﾍﾟｯ！！

    　幼少期からイチャイチャ、夢の中でもイチャイチャ、さらには社会人になってからも運命の再会を果たしてささやかながらも充実したリア充ライフを満喫する若い男女。
    　もう子供でもたくさん生んで、死ぬまでお互いを大切にして幸せな一生を送ってください。
    　
    　さて、文句も十分言ったので、マジケモノモードに戻ります。
    　本作は１つの作品として非常によくまとまっていると思いました。夢と現実。前半と後半に別れる2つのパートを上手く組み合わせており、読後の充実感は登場人物たちに嫉妬を覚えるほどでした。引っかかったところといえば、夢の中とは言え主人公やヒロインの言動が若干大人びすぎているところです。他はストレスなく最後まで読めました。
    　では、このあたりで。
    　リア充にはくれぐれもお気をつけください。
    　
    　

    E-Mail pass
2016年06月28日 01時19分26秒
 作者レス
  • 茉莉花様へ

    こんばんは、蛍です。いつも大変お世話になっております。
    作品を読んでくださりありがとうございました。


    作品の雰囲気、気に入っていただけて嬉しいです。
    当初はもっと暗い終わり方にするつもりだったのですが、個人的に気に入らないところが多く出たために、今回のような結末におさまりました。結果論ではありますが、そうして良かったと感じます。

    雰囲気を維持することばかりに意識が行き、全体で見たときにあまりに平坦に思える物語になってしまったようです……。
    書き直す機会があれば、感情の浮き沈みや動きの出るイベントなども丁寧に描きたいと考えています。
    ご指摘ありがとうございました。


    感想を残してくださりありがとうございます。
    今後もぜひよろしくお願いします。

    E-Mail pass
2016年06月27日 23時04分07秒
 作者レス
  • 雪海様へ

    こんばんは、蛍です。
    作品を読んでくださりありがとうございました。


    実を言うと、子供らしくない地の文を書くことは、それ自体がひとつの大きな伏線でありながらも、読んでいただく方々に大きな違和感を与えてしまうものになることは感じていました。
    ですが、描写の細かさや読みやすさなどを色々天秤にかけた結果、今回のような書き方をすることに決めました。
    もっとしっかりと考慮すればよかったと反省しております。ちゃんと読んでくださる方の立場になって書かないと駄目ですね……。

    これからは、ストーリーラインや空気感をもっと生かせるよう、書き方にもこだわっていきたいと思います。
    感じたことを伝えてくださり、ありがとうございました。


    感想を残してくださりありがとうございます。
    今後もよろしくお願いします。

    E-Mail pass
2016年06月27日 22時54分05秒
 作者レス
  • とまと様へ

    こんばんは、蛍です。いつもお世話になっております。
    作品を読んでくださりありがとうございました。


    今回は、テーマである「夏」をどれだけ表現できるか、という課題を個人的に設けて書きました。
    夏の雰囲気をうまく伝えることができたのかな、と嬉しく思います。
    夢から覚めてからが多少雑になってしまいましたが……。

    ストーリーも気に入っていただけたようで光栄です。大きな自信になります。
    ただ、派手な動きを避けたのは、実はうまく描写することができないからです……。今作のような雰囲気を維持しつつ、もっと大きな波のある作品を書くことが今後の目標だと思っています。
    ともあれ、おいしく召し上がっていただきありがとうございました。


    感想を残してくださりありがとうございます。
    今後もよろしくお願いします。

    E-Mail pass
2016年06月27日 22時45分36秒
 作者レス
  • へべれけ様へ

    こんばんは、蛍です。いつもお世話になっております。
    作品を読んでくださりありがとうございました。


    タイトルはほとんど思いつきのようなものでした。
    テーマの「夏」は入れたい、ちょっとした言葉遊びをしたい、という願望からこの題に決めました。
    ちなみに、公園に樫の木を植えたのはタイトルが決定した後のことです。

    蚊取り線香は今回の作品のモチーフでした。
    実は締切の三日くらい前までほとんどアイディアが浮かばなかったのですが、夏から連想されるものをひたすら挙げていき、蚊取り線香が出たと同時に物語の流れも決まりました。

    後半が駆け足ぎみになってしまった自覚は強くあります……。
    もっと時間をかけて、前半の空気感を壊さないような文章を考えるべきでした。反省です。
    ご指摘ありがとうございます。

    ソウマが書斎を持っているのは、それが彼の夢だったからです。
    ……ごめんなさい、適当です、今考えました。
    確かに、年齢を考えれば少し無理のある設定だったかもしれません。ぜひ今後の参考にさせてください。


    感想を残してくださりありがとうございます。
    今後もよろしくお願いします。

    E-Mail pass
2016年06月27日 22時26分08秒
 作者レス
  • こんばんは、蛍です。
    この度は作品を読んでくださりありがとうございました。多くの方に読んでいただき、さらに感想もたくさん残してくださって、ただただ感謝の気持ちでいっぱいです。
    また、本企画の準備・運営をしてくださった方々にもお礼を言いたいです。ちょっぴり早く夏を感じさせてくれた素敵な企画でした。ありがとうございます。

    今夜から、少しずつではありますが、いただいた感想にコメントを残していきたいと思います。順番が前後することや返事が遅くなってしまうこともあるかもしれませんが、その時はごめんなさい。

    皆さま、今後もどうかよろしくお願いします。

    E-Mail pass
2016年06月26日 22時13分41秒
 +30点
  • 　『夏樫の園へ』拝読しました。以下に感想を書かせていただきます。


    　初恋の思い出を瑞々しく描いた作品でしたね。

    　文章が非常に上手いと思いました。
    　一文一文が丁寧に書かれていて、『視界の隅に映りこんだガラスの風鈴が澄んだ音を奏で、夏の熱を帯びた風が体の上を通り過ぎていった。』といった美しい描写の数々が、作品を彩っていました。

    　ストーリー的には大きな動きはないのですが、卓越した描写力のおかげで引き込まれるように読めました。
    　序盤の蚊取り線香の描写もいいですし、ユイちゃんと別れるときの「あと十歩。」「あと五歩。」なども素晴らしい演出でした。
    　「夏休みの時間は不思議な流れ方をする。」という一文が頻出するのも、印象に残ります。

    　ソウマとユイちゃんが大人になって再会し、結婚するという展開も、この枚数の作品としてはベストな落としどころだったと思います。

    　全体として、作者さんの筆力の高さが窺える作品でした。


    　短いですが以上です。
    　執筆おつかれさまでした。

    E-Mail pass
2016年06月26日 19時19分57秒
 +30点
  • ☆こんばんは、たてばんと申します。

    ☆主人公が妙に落ち着いていて、子供なのに大人の思考をしている感じが『僕だけがいない街』に似ていると思いました。
    　好きな女の子と会う最後のチャンスなのに忘れるものかな？　と思いましたが、夢の中ならそのようなものでしょう。
    　二十年前ならなおさらです。

    ☆少年時代の寝起きと大人の寝起きの違いの描写が上手くて惹かれました。

    ☆読ませていただきありがとうございました！
    　では、失礼します。　

    E-Mail pass
2016年06月26日 01時38分41秒
 +20点
  • 『夏樫の園へ』拝読しましたので感想を書かせていただきます。

    　いや、これはとてもうまいと思いました。
    　巧みで繊細な作品でした。
    　今回の企画でもトップクラスだったと思います。
    　それ故に、惜しいと思いました。
    　自分には子ども時代の別れにもうひとつ切なさが感じられず、それで成人してからの再会にカタルシスを感じるまでには至りませんでした。
    　このストーリー展開ならば、再会して「あーよかった」と思わせて欲しかったです。
    　そこが不満でした。

    　簡単ではありますがこの辺で。
    　勝手なことばかり書き殴って申し訳ありませんでした。
    　例によって素人のたわ言ですので、あまりお気になさいませんように。
    　ぷち夏企画執筆お疲れ様でした。
    　ではでは。

    E-Mail pass
2016年06月23日 21時30分53秒
 +10点
  • ぷち夏企画の執筆、お疲れ様でした。
    御作を拝読いたしましたので、感想を記したいと思います。

    ＞蚊取り線香のように燃え、煙のような存在の証を残すわけでもない。機械のように無色透明な仕事をこなし、人生はいつの間にか終わる。

    すごく文章が美しい作品でした。
    特に、蚊取り線香の使い方が上手かったと思います。

    ということで、どうせならラストも蚊取り線香で突っ走ってほしかったと、
    少し残念に感じました。
    例えば、
    「僕の心の底にたまっていた蚊取り線香の灰、それがユイだった」とか、
    「あの時の僕の告白で蚊取り線香の反対側にも火が灯った。二人は再び出会う運命だったのだ」とか。
    （すいません、作者さんのように爽やかに書けません。泣）

    他の方のコメントで気づきましたが、
    「夏樫」＝「懐かしい」だったんですね。
    これも上手かったです（鈍くてスイマセン）。


    ＞少し離れたどこかでクマゼミが鳴いている。

    主人公の田舎は、西日本ですね。
    最近は、東京でもクマゼミの鳴き声を聞くことができるらしいですが。
    途中でアブラゼミに変わってしまったのはなぜでしょう？
    （クマゼミの方が、圧倒的にうるさいと思います）

    いろいろと書いてしまいましたが、美しい文章が素敵な作品でした。
    今後のご活躍を期待しています。

    E-Mail pass
2016年06月23日 19時47分37秒
 +30点
  • 　朱鷺ミチルと申します。
    　「懐かしの園へ」を拝読いたしました。
    　夏のあふれる、懐かしく、愛おしい思いを掻き立てる作品でした。読後感がすばらしいです。
    　本作が最後に拝読した作品となりました。
    　最後をかざるのにふさわしいと感じました。
    　たまたま、そうなった、ですが。
    　感想期間が延長されたことを感謝します。
    　執筆お疲れ様でした。後夜祭も盛り上げてまいりましょう。

    E-Mail pass
2016年06月22日 15時20分31秒
 +30点
  • 　まず、一個人の偏見による意見だということを念頭に受け取っていただければ、と思います。

    　詩的な描写が魅力です。素直に読めました。
    　ただ、わたくしが言うのも難ですが登場人物が薄かったです。背景が何もない。思慮深い小学生が実は夢の中の自分であった、と「実家」という表現から推察できるので文章と思考はすんなりと入ってきました。しかし、肝心のキャラクタが設定の説明だけで終わってしまっているのがもったいないです。どうせならもうその説明すら排除すればいいんじゃないか、とも思いました。登場人物を「わたし」と「家内」とで表記し、ミスリードすらも排除し、ただただ詩的に完成された文章を書く。というのが良かったのではないかな、と。ストーリがないんですよね、これ。であるならば純度を上げて全く物語を排斥すると強そうです。
    　そして、三度用いられている「夏休みの時間は不思議な流れ方をする」という文章ですが、杓子定規に固定せずに同じ内容の別な文章を用いると、作風に合うかと。
    　とまあ批判的に延べましたが、おおよそのところで言うと好きです。もし作者様が短編集など出版なさった際の発売日購入は堅いです。
    　良き文章、ありがとうございました。参考にしたいと思います。
    　こちらの意見も参考までに。

    E-Mail pass
2016年06月21日 21時34分36秒
 +20点
  • こんにちは。
    夏樫の園、拝見いたしました。


    良いですね、これは。
    前半、割とのんびりで目的なんかもなくて退屈と思ってましたが、後半は不幸になった？ と思いきや、幸せになっていたというフェイントがなかなかにくい演出でした。
    ありがとうございます！(？)


    難点をあげるなら、やはり前半の不明瞭な目的でしょうか？
    忘れている、というワードで引っ張ろうとしているのを感じたのですが、忘れている、ということすら忘れている。ってぐらいに主人公は固執していないので、早く話進めて欲しくてたまりませんでした。

    他、後半の怒濤の説明ｗ
    あれは雰囲気を壊しかねないので、もっと短く簡潔にして欲しかったですね。
    作者さんなら描写しない、という技法で描写することも出来たのでは……と、考えていますが……出来そうですか？ｗ



    あと、最後にもうひとつだけ言うなら、前半の文体は長編のそれでした。
    このあたり、掌編としての文体にシフト出来ていたらもっと読みやすかったのに、と思います。




    では、簡単ですが私からは以上ということで。
    執筆お疲れさまでした！

    E-Mail pass
2016年06月19日 17時39分03秒
 +20点
  • こんばんは。
    「夏樫の園へ」を読ませていただきました。

    リア獣め！　滅せよ！(=ﾟωﾟ)つ)ﾟ∀ﾟ)ｸﾞｧ

    と、言う感じでノスタルジックな雰囲気を醸し出しており、ラストも期待を裏切らない良い話でした。
    割とシンプルな筋の話で、何か驚きがあるか？　と言われると考えてしまいますが、全体的に丁寧に描写がされとても良い後味の話でした。

    ですが、少々気になったのは別れの際にあれだけ感傷的になったにも関わらず、冒頭、大切な用事があるようにはとても思えませんでした。

    好きな人との最後の別れの時に、良くそんなにのんびりとしていられるな、と思いました。
    忘れてた。って言っていますしね。想いはそのくらいの物だったのかな、と。

    後、ラストは少し説明が多いように感じられましたので、もう少し短くストンと落ちてくれれば良かったかな、と思います。

    以上となります。
    読ませていただき、有難うございました。

    E-Mail pass
2016年06月19日 11時57分39秒
 +10点
  • こんにちは、たぬきです。

    不思議な流れをする。というのが印象的でした。
    真っ直ぐな恋愛モノなので感想らしい感想も、ただ綺麗だなというくらいしか思い浮かばないです。
    みにならない感想ですが足跡として。

    E-Mail pass
2016年06月19日 00時03分32秒
 +10点
  • こんばんは、楽間快人という者です。
    御作「夏樫の園へ」を拝読しました。

    ＞夏休みの時間は不思議な流れ方をする。
    　のリフレインが印象的な作品でした。
    　これが出てくるたびに物語に引き込まれるようで、効果的な表現だなあと思います。

    また、この「不思議な流れ方」というものが、小説の中で
    そのまま見事に描写されているのも、作者様の実力を感じさせます。
    序盤の夏の描写や、親子で豚の中を覗くシーン、どこかのアニメや
    ドラマのように、情景が頭の中に浮かびました。

    一方、話の中身に移りますが、こちらは少し、個人的に難がありました。
    ＞「あ、そうだった！　忘れてた！」
    　すべての原因は上記の一文。
    　この一文と彼の態度のせいで、正直に言うとその後の主人公に、ぜんぜん感情移入ができなくなりました。
    　要は、好きなのになんで忘れるかなあ、ということですね。
    　実はそんなに好きでもないんじゃない？と、そういう思いが残ってしまったのです。
    　ここ、わりと致命的でした。だってその後の展開がすべて白々しく思えてしまうのですもの。
    　

    ほかによかったのは
    ＞あと十歩。
    ＞あと五歩。
    （以下略）

    と

    ＞人生は不思議な流れ方をする。
    　最後までリフレインを貫いたところです。
    　この統一感が、爽やかな読後感を演出する一助となっていることは、
    　もはや疑いようのない事実でしょう！（あえて自信満々）　

    「忘れてた」さえなければ、もっと楽しめたと思います。
    筆力も申し分ないので、そこだけが残念でした。

    E-Mail pass
2016年06月18日 23時51分14秒
 +20点
  • 読了しましたので感想を書きます。
    抒情的で素敵な物語でした。



    以下、ネタバレがあります。



    とにかく文章がお上手なのと、雰囲気のある世界観にのみこまれました。
    蚊取り線香で時の経過を表現してあるのが、綺麗だなと思いました。
    また、庭に植えてあるキュウリ、ひまわり公園の樫の木も、最後に再び暖かさを感じました。

    「夏樫の園へ」というタイトルがとにかく素敵です。
    そして、小学生のときの、「夏休みの時間は不思議な流れ方をする」という文章の繰り返しが、とても良かったです。
    大人になったときに、「人生は不思議な流れ方をする」と変わったのも、良かったなと思いました。

    文章の綺麗さと、一貫して流れる雰囲気が、とても読みやすく、作品の世界にもするすると入っていけました。
    この作品を読めて良かったです。
    素敵な時間をありがとうございました。

    E-Mail pass
2016年06月18日 21時33分35秒
 +20点
  • 拝読しましたので感想を書きます。

    ・気になった点

    物足りなさをほんの少しだけ感じました。
    主人公は今現在幸せです。
    しかし本文にあるように

    ＞何もかもが充実していた少年時代は幻のように消え去り、自分が何のために生きているかを忘れ、むしろ考えないようにしながら、淡々とした日々を送るようになる。

    とあるので、ネガティブな期間があったはずです。
    そういうネガティブさが今の幸せを際立たせるのではないでしょうか。
    尺的にも構成的にも無理だろうと、思いますがそのように感じました。


    ・良かった点

    読みやすい文章で、主人公の感情が良く伝わってきた、素晴らしい作品でした。

    ではでは執筆お疲れ様でした。


    E-Mail pass
2016年06月17日 21時21分37秒
 +40点
  • とても面白かったです。
    ノスタルジーを感じ、時間の流れをゆっくりと感じさせる作品でした。
    いい作品だと思います。

    E-Mail pass
2016年06月16日 00時15分21秒
 +30点
  • 作者の方へ

    茉莉花と申します。
    作品、拝読しました。

    高い文章力と、柔らかで希望を感じる雰囲気が魅力的な作品でした。
    読後感がいいですね。
    リア充爆発しろ！　という感じw
    あと、タイトルセンスも秀逸だったなと感じました。

    一方で作品の流れとしてはスムーズにいきすぎたのではないかな、とも感じています。
    もうちょっと別れる時の寂しさや再会した時の喜びがダイナミックに描けているとメリハリがついたのではないかな、と思いました。

    あまり大きな指摘ができなくてごめんなさい。
    とても柔らかい気持ちになれる作品でした。読めてよかったです。

    それでは執筆お疲れ様でした。

    E-Mail pass
2016年06月15日 21時50分37秒
 +20点
  • 読ませて頂きましたので感想を失礼します。

    夢だったのですね。
    小学生にしてはずいぶんと表現が達者だなと、気にしながら読み進めていたのですが、納得しました。

    心理描写、文章表現、諸々が巧みでしたので、余計に気になってしまった面もあります。
    読み取れなかった自分が悪いのですが……
    離ればなれになった二人が再開して幸せになる。
    好きな話ですし、文章もよくて良い雰囲気があるんですが、細かいことが気になってしまい、話自体には入りきれませんでした。

    ただ本当に雰囲気が好きですので、機会があればまた読ませていただければ幸いです。
    中身の無い感想ですがこの辺で。
    申し訳ございません。
    ありがとうございました。

    E-Mail pass
2016年06月14日 23時06分47秒
 +20点
  • 拝読しましたので感想を置いていきます。

    雰囲気のある文章ですね。とてもうまい空気を構築されていました。
    心情を表す文章の書き方を心得てなおかつ実践されているので、主人公の気持ちを無理なく終えます。お見事でした。

    話の終わり方も含めて、読者の望んでいる終わりを過不足なくまとめ上げて提示されていると思いました。派手な動きはなくとも、心情を文章で表し、適した空気を演出することで味を出す。誰もができることではないと思います。ごちそうさまです。おいしい物語でした。

    それでは。
    夢が覚めて憧憬はなくなって、それでも幸せな主人公をうらやましく思います。

    E-Mail pass
2016年06月14日 21時02分18秒
 +20点
  • こんにちは。へべれけと申します。
    御作『夏樫の園へ』を拝読いたしましたので、感想なぞを少々。

    いいですね。こういうの好きです。
    タイトルの「夏樫」と「懐かしい」が掛かってるのがまたにくい演出です。

    蚊取り線香のくだりは、なるほどな、叙情的だなと感じました。
    夏休みの時間は不思議な流れ方をする――素敵なフレーズだと思います。

    前半のノスタルジックな爽やかさの反動か、後半で再会したときのシチュエーションがちょっと生々しくて、いささか雰囲気を崩しているような気がしないでもないですが、時間経過を単純に示唆するためには致し方ないところでしょうか。

    あとソウマさん。
    若いのに書斎なんか持ってのかと思い、軽い嫉妬を覚えました。

    非常に読みやすく、きちんと物語も閉じられていると思います。
    いいお話をありがとうございました。
    それではこの辺で。


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