甘い罠 |
Rev.03 枚数: 2 枚( 482 文字)
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カバ。なんて間抜けな響きなのだろうか。反対にすると馬鹿になる。
カバは英語でヒポポタマス。これまた間抜けな響きだ。
だけど、カバは間抜けだと思っていたら、それはとんだ間違いだ。
カバはとても凶暴で人間も遅い、毎年かなりの人間を殺している。
見た目や名前に騙されちゃだめだ。それはとても甘い罠なんだ。皆もっとその裏に隠された真実に迫るんだ。
僕はそう思ったのだ。
夏、それはとても良いイメージだ。
灼熱の太陽、青く澄んだ空、そして海ではしゃぐ水着の女達。だけど、その甘いイメージの裏の真実に皆気づくべきなんだ。
死骸線、熱射病、熱中症、脱水症、日焼け、良いイメージの裏側にはこんなにも危険が潜んでいるんだ。
だから僕は、夏の間、自分を守る為、家にいることにした。それが僕が出した結論だ。
「はい、よしお君。つまりよしお君は今年の夏休みどこへも行かなかったってことね」
「はい、そうです先生」
「でも、この夏休み日記、所々漢字間違えているわよ。遅いは襲いで、死骸線は紫外線ね」
「先生、教えて下さりありがとうございます」
僕は夏休み日記の漢字を訂正すると、先生へ提出した。
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よしお君
2016年06月11日 03時05分52秒 公開 ■この作品の著作権は よしお君 さんにあります。無断転載は禁止です。
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- ■作者からのメッセージ
- ◆キャッチコピー:甘い罠にはご用心?
◆作者コメント:もうすぐ夏だ。
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